⛿22¦23¦─1─五島列島に入港する海民兵混じりの中国漁船の大船団。~No.121No.122No.123No.124No.125No.126 * 

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 中国は、自国に必要な水や食糧や資源を他国で地元住民の迷惑を気にせず強奪し、奪う物がなくなればある所へと移動してさらに強奪した。
 中国の歴史とは、強奪の歴史である。
 日本の歴史は、強欲な中国人を無闇に入国させなかった歴史である。
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 中国共産党政府は、反日教育を徹底して行った。
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 msn産経ニュース「中国漁船の“侵攻”も急増 韓国に次いで紛争地と化した九州沖EEZ
 水産庁の漁業取締船「白鴎丸」(右)が拿捕した中国の底曳き網漁船「浙●(=山へんに令)漁23910」=6日、長崎県五島列島沖(水産庁提供)
 九州沖東シナ海の日本の排他的経済水域EEZ)内で、中国漁船による違法操業がなお後を絶たない。水産庁九州漁業調整事務所が昨年拿捕(だほ)した外国漁船13隻のうち中国漁船は6隻に上る。6日も中国の底曳き網漁船「浙●漁23910」(288トン)が、漁業主権法違反の疑いで拿捕された。かつて韓国と漁業戦争を引き起こした中国人漁業者は、日本のEEZ内に確実に“侵攻”しつつある。(田中一世)
 「日本のEEZ内は中国より大きな魚がたくさん獲れる。大きい方が高く売れるのでこれからも日本のEEZ内で操業したい…」
 水産庁漁業取締船「白鴎丸」に拿捕された「浙●漁23910」の船長、許軍祥容疑者(37)=現行犯逮捕=は、取り調べに対してこう供述した。
 浙●漁は6日、長崎県五島列島女島の南西約80キロのEEZ内で操業し、実際は14・1トン漁獲量があったのに、操業日誌に2・0トンと過小に記載した疑いが持たれている。
 EEZ内での他国の漁船操業は許可制となっている。日本は中国、韓国、ロシアとそれぞれ2国間で漁業協定を結んでおり、漁船総数の上限や、船ごとの漁獲量などが細かく定められているのだ。
中国漁船の“侵攻”も急増 韓国に次いで紛争地と化した九州沖EEZ
 水産庁九州漁業調整事務所は2008〜2012年の5年間で、管内の東シナ海日本海で無許可操業や漁獲量超過などの容疑で外国漁船計59隻を拿捕した。このうち韓国漁船が53隻、台湾漁船が2隻、中国漁船は4隻にすぎなかった。
 ところが2013年に入ると、EEZ内で操業する中国漁船数が急増した。日中境界に近い五島列島沖のEEZ内で6隻を拿捕。水産庁の取締船が停船を命じたのに逃走した中国漁船も10隻あった。
 水産庁の担当者は「EEZ内は許可取得が面倒なため、かつては日本のEEZ内で操業する中国漁船は少なかった。昨年から急激に増えたのは、中国のEEZ内で漁船が増えすぎたため、日本側にはみ出してきているとみられる」と説明する。
 中国側が漁場を広げる背景には、中国内での魚需要の高まりがある。
 かつて中国で海水魚は高級食材だったが、経済発展により国民の所得が増えた上、流通・保存技術が向上したことにより、内陸部でも海水魚が人気を集めるようになった。
 国際連合食糧農業機関(FAO)の統計によると、2000年の中国内での海産物消費量は3150万トン、漁船数は約48万7千隻だった。これが2009年には消費量4236万トンに増え、漁船数も67万2千隻になった。現在はさらに増えているとみられる。
中国漁船の“侵攻”も急増 韓国に次いで紛争地と化した九州沖EEZ
 中国沿岸部だけで、13億5000万人の胃袋を満足させる漁獲量を賄うことはできない。
 FAOによると、中国沿岸漁業の漁獲量は、1990年の578万トンから2000年に1255万トンと2倍以上に増えたが、その後は頭打ちとなり、07年は1191万トンに微減した。北京に近い渤海や、上海に近い舟山群島周辺などかつての好漁場は、ほぼ枯渇状態といわれる。
 このため、中国漁船は好漁場を求めて東進を始めた。まず狙われたのが、韓国のEEZだった。
 これに伴い、中韓の漁船のトラブルも急増した。2011年12月には、中国漁船を拿捕しようとした韓国海警察庁の隊員が中国人漁師に刺殺される事件が起きた。翌年10月、今度は中国漁船の船員が、海洋警察庁隊員が撃ったゴム弾に当たり、死亡した。
 次に狙われたのが。日本のEEZだった。
 4、5年前から日中のEEZが重なり合う「中間水域」で、従来の底曳き網やイカ釣り漁船だけでなく、強力な集魚灯で魚群を大型網の中に集め、ホースで根こそぎ吸い取る「虎網漁船」が急増した。
 日本はEEZ内で、水産資源を一気に枯渇させる虎網漁を禁じているが、水産庁の監視の目をかいくぐって侵入してくるケースもある。
 2010年9月、沖縄・尖閣諸島付近で中国漁船が海上保安庁の船に体当たりする事件が起きたのも、こういう背景がある。
 水産庁にも、日本の漁業者から中国漁船の取り締まり強化するよう要請が急増している。水産庁は、取締船を2014年度末までに現在の41隻から44隻に増強する計画だ。
 五島列島の日本人漁業者は「中国漁船は乱暴で何をしでかすかわからない。近寄ってきたらその場を離れるしかない」と嘆く。
 「漁業戦争」に敗れた韓国南部全羅南道のベテラン漁師はかつて産経新聞の取材に「やつらは次に必ず日本の海に行く。私らの海が奪われたのもあっという間だった」と語った。
 今その時が来ている。
 ※●=山へんに令」
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 爆食の中国は、日本の水・農作物・魚介類を根刮ぎ奪う為に狙っている。
 中国共産党及び中国軍の息のかかった中国資本は、隠れて、日本人協力者の手を借りて日本の国土を購入している。
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 2013年8月4日 msn産経ニュース 「【新帝国時代 第5部(4)2】
 五島に中国漁船の大群 「陸から十数メートル…すごい威圧感」[新帝国時代]
 水産庁漁業取締船「白鴎丸」(左奥)が漁業主権法違反容疑で拿捕した中国の虎網漁船=2月20日、長崎県五島列島沖(水産庁提供)
 東シナ海の日中中間水域で操業する遠洋漁業者が迷惑する中国漁船。昨年7月には五島列島の住民にも脅威を感じさせる出来事が起きた。
 東シナ海に台風が接近した7月18日未明、操業中の虎網漁船や底引き漁船が、五島市の玉之浦湾に避難してきた。事前連絡があれば緊急避難を受け入れることは、日中漁業協定で取り決められているので、これ自体は問題ない。住民を驚かせたのは、船数が106隻に達したことだ。
 五島市玉之浦地区は人口約1500人の農漁村。その静かな入り江に整然と並んだ船は、五島沖にはどれだけ多くの中国漁船がいるのか、住民に実感させるのに十分な数だった。
 この後も8月下旬までに3回にわたり中国漁船が緊急避難し、4回で計268隻に達した。今年はまだ1回も来ていないが、住民らには忘れられない光景となっている。
 船の大きさも衝撃的だった。過去にも中国漁船が避難してきたことはあるが、30〜50トン級だったという。五島市役所玉之浦支所の男性職員は「乗組員が陸に上がってくることはないとはいえ、陸から十数メートル先に大型船がずらりと並んだ様子はすごい威圧感でした」と語る。
 入り江の目の前で食料品店を経営する登本タヤ子(81)も驚きを超えて脅えさえ感じたという。
 「昔の中国漁船は小さなおんぼろ船だったのに、きれいで大きくてびっくりした。しかも一晩中ドンドコとエンジン音が聞こえ、窓からは船の明かりも見えて。なんだか恐ろしくて誰か店に訪ねてきても扉を開けんかったよ…」
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 虎網漁船急増の背景には、経済成長に伴う中国での魚介類の需要増がある。
 中国国内での魚介類消費量は2009年に4236万トンに達した。1989年は1254万トンだったので3倍以上に増えている。中国沿岸部では乱獲のために漁獲量が減ってしまい東シナ海の日中中間水域に漁場を移してきたとみられる。
 日本側も指をくわえて見ているわけではない。水産庁は漁業取締船12隻を東シナ海に投入し、監視活動を続けている。大型取締船「白鴎丸」(499トン)は2月20日、五島列島女島沖155キロの日本の排他的経済水域EEZ)内で操業している虎網漁船を発見。逃げ回る船を2時間以上追跡した末、漁業主権法違反容疑で摘発した。
 調べに対し、船長(34)は「虎網漁はもうかるという話を聞いて昨年7月、虎網漁船を購入した。中間水域では思ったほど魚が捕れなかったので、日本側に入ればもっと捕れると思った」と供述した。
 摘発できるのは日本のEEZ内だけ。日中中間水域での操業には手を出せない。日本政府は昨年4月、日中漁業共同委員会で虎網漁による乱獲について問題提起した。
 中国農業省漁業局は昨年夏、虎網漁船の新造を認めない通達を出したというが、どこまで実効性があるかは疑わしい。人口13億人の胃袋を満たすために中国漁船は今後、東シナ海だけでなく太平洋にまで活動範囲を広げる公算は大きい。
 一方、日本の漁業従事者は減るばかり。五島列島奈良尾港は30年前まで20船団100隻以上が所属する全国屈指の遠洋巻き網漁業基地だったが、今は野村丸など2船団10隻に減った。野村丸を運航する「まるの漁業」の社長、野村俊郎(63)はこう嘆いた。
 「私たちは日本の安全保障上も重要な役割があると自負してきましたが、トラブルを抱えてまで漁は続けられない。中国漁船の横暴を何とかしないと、そのうち日本漁船はいなくなってしまいます。それでいいんですか?」
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 7月22日msn産経ニュース「【島が危ない 第3部 五島列島 かすむ国境(上)】
 中国の触手 過疎化につけ込み無人島買収 瀬戸際で回避[領土・領有権]
 長崎県五島列島は、古くは遣唐使の寄港地として栄え、大陸との交流の窓口だった。幕末期に、黒船来航に備えて福江島に築かれた石田城はまさに国防の城で、四方のうち三方が海に突き出す「海城」だった。現代も、国境を守るためのこの島々の重要性に変わりはない。そんな五島列島に今、中国からの波が押し寄せている。その現状を報告する。(編集委員 宮本雅史
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 平成22年夏、福江島福江港の沖に浮かぶ無人島の包丁島が突然、インターネット上で売りに出された。福江島民が燃料用木材の切り出しに利用していた島で、売買価格は約1500万円だった。
 「中国資本が購入に乗り出してくるという話があった」。福江島五島市役所で久保実市長公室長が振り返った。「最終的には地権者が売却をやめたことで一件落着したが…」。五島市は、五島列島最大の島の福江島など11の有人島と52の無人島を抱える。
 同じ福江島の沖合にある別の無人島、姫島にも中国資本が一時、触手を伸ばしたことがあった。以前姫島で御影石を採掘していた福江島の石材店の社長、有川一徳さん(57)が証言する。「本土のブローカーの仲介で、中国資本が地権者に接触してきた。その後、なぜか、立ち消えになった」
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 中国資本がビジネスの話を持ちかけてきたこともある。地元紙「五島新報」(廃刊)の元社長、永冶克行さん(65)らによると、21年、上海の投資顧問会社福江島現地法人を設立。五島市に対し、木材の買い付けやナマコの養殖、魚のすり身加工、別荘地開発などを提案した。
 市長時代に対応した中尾郁子前市長(79)によると、中国側は「商売のチャンスじゃないか」「この商機を逃していいのか」と強気で押してきたという。中尾前市長は「中国が日本の水源を買おうとしているという話が飛び交っていたので、こちらは慎重に対応した」と説明する。
 市は地元の森林組合を紹介したが、中国側が現行の伐採量の10倍以上の買い付けを希望したことなどから契約は成立しなかった。すると、中国側は山林そのものの買収に動き出し、所有者と直接交渉を始めたという。この話は、市が所有者らに呼びかけて阻止した。中尾前市長は「山林の所有者にすれば魅力的な話で、安易に受け入れてしまいかねなかった。そこで、みんなで情報を共有して山を守ろうとした」。
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 五島列島では、長崎県対馬のように、外国資本による大規模な不動産買収が現実になったケースはまだない。ただ、中国資本の影はことあるごとに浮かんでくる。背景には、他の国境の島と同様、高齢化と過疎化、そして地域経済の悪化がある。
 今年5月8日、有識者らによる政策発信組織「日本創成会議」人口減少問題検討分科会(座長・増田寛也総務相)が2040(平成52)年時点の「消滅可能性都市」を発表した。そこには、五島列島自治体の衝撃的な数字が並んだ。
 試算によると五島市の場合、若年女性(20〜30代)が2010(平成22)年に比べて75・9%減り、全体の人口は4万622人から1万9201人に減少。従来の他の推計より厳しい数字が示された。新上五島町も若年女性が80・45%減少し人口は2万2074人から8549人になるという。九州・沖縄ブロックで1位と2位の減少率だ。
 現時点でも人口減少は激しい。国勢調査によると、五島市の人口は昭和30年に9万1978人だったが、平成22年には4万622人に減少。6・2%だった65歳以上の割合は33・4%に増え、逆に40・4%を占めていた15歳未満は、11・8%にまで減った。
 五島市の久保市長公室長は「市には高校が4校あり、毎年300〜400人が卒業するが、95%程度は島外に出てしまい、戻ってこない」と嘆く。空き家も増え続け、市内に約3900軒あるという。
 高齢化と過疎化は、主要産業の漁業も直撃している。五島漁協の草野正組合長(64)は「平成10年ごろは組合員が千人いたが、今は496人。跡取りがいなくなってきた。平均年齢は60歳代で、80歳代が何人かいる。10年前に年間30億円余りあった水揚げが、今は20億円ぐらいまで減った」と窮状を訴えた。
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 【島が危ない 第3部 五島列島 かすむ国境(上)後半】
 根こそぎ取っていく中国船「尖閣よりひどい状態」[漁業・水産]
 台風接近で福江島の玉之浦湾に避難してきた中国の虎網漁船団=平成24年7月、長崎県五島市(同市提供)
 高齢化と後継者不足に悩む五島列島の漁業に追い打ちをかけているのが、中国だ。福江島から西に約120キロ進むと、日中漁業協定によって両国の漁船が自由に操業できる中間水域に入る。ここでは数年前から、中国漁船が巨大な網で一気に大量の魚を取る虎網漁が猛威をふるっている。この水域で取り締まれるのは双方ともに自国の漁船だけで、違法行為があったとしても摘発はできない。
 「日本側は、水産資源を維持するために細かく規制しているが、中国は無制限。根こそぎ魚を取っている」。五島漁協の草野組合長は憤る。
 中間水域の南には、日中漁業協定に基づく日中漁業共同委員会で双方の漁獲量などを決める暫定措置水域も広がる。そして、その内容についても日本の漁業者は不満を募らせている。昨年8月の協議によると、水域で操業できる漁船について、日本側が年間800隻、中国側を1万8089隻と取り決めた。漁獲量の上限も、日本が10万9250トンなのに対し、中国側は169万4645トンだ。
 水産庁によると、日中のこの差は過去の実績に基づくものだというが、草野組合長は「あまりに一方的。政治的に負けているのではないか」と話す。
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 中国漁船との間ではトラブルも起きている。草野組合長によると、中間水域内で中国側から石を投げられた日本漁船もあるという。「ベトナムでは中国の漁船がぶつかってくる事件が起きているが、人ごとではない」。草野組合長は現役漁師だったころ、海の異変を海上保安庁などに通報するボランティア組織「海守(うみもり)」のメンバーだった。それだけに危機感は強い。
 同様に安全保障上の問題として懸念するのは、五島市議会の荒尾正登議長(52)だ。「漁船は単に漁業を行うだけではなく、国境の海の異変を察知する役割も担っているが、わが物顔の中国漁船がいる海には近づけない」
 国が人を撤退させてしまった島もある。福江島の南西約72キロ。男女群島女島には海上保安庁が管理する灯台が設置されているが、平成18年から常駐の職員を置かないようになった。今は3カ月に1度、職員が点検などに訪れるだけだ。
 五島市の久保市長公室長は「男女群島灯台無人化して以降、周辺で中国漁船が急激に増えた。それに伴って、五島の漁船が行きにくくなった」と心配する。五島市防衛協会会長で福江商工会議所の前会頭、才津為夫さん(87)も「無人島になった男女群島が外国船に占領されてしまう危険性が高い」と危惧する。
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 男女群島の問題は、人口減少が進む五島列島全体にも通じる。「沖縄県尖閣諸島のように、五島に人がいなくなる時代がくるかもしれない。そうなれば、中国の船はもっと押し寄せてくる。国境は人が住むことで維持できる」。荒尾議長はこう危機感を募らせている。
 地域の力を弱める過疎、そこにつけ込むかのような中国の経済的進出や圧力。「ある意味、尖閣よりもひどい状態」。五島列島を取り巻く環境をこう憂慮するのは、玉之浦町福江市などと合併して現在は五島市)の鶴田広太郎・元町長(66)だ。「尖閣の場合は『領海に入るな』『絶対に上陸させるな』という日本政府の明確なメッセージがある。五島は、近くに中国漁船がいることが当たり前になってしまっている」
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 7月23日 msn産経ニュース「【島が危ない 第3部 五島列島 かすむ国境(中)】
 遠のく本土、近づく中韓 過疎化と物価高が演出[領土・領有権]
 過疎化が進む福江島の商店街=長崎県五島市
 長崎県五島列島での生活は他の離島と同様、不便さを伴う。
 運転免許を取得するには本土の長崎県大村市に行かなければならない。「同じ長崎県民なのに、なぜ、高い運賃を支払って大村まで行かないといけないのか」。福江青年会議所の前理事長、土岐達也さん(35)は納得がいかないという。
 土岐さんによると、苦労は他にもたくさんある。「大学入試センター試験だって、福江島五島市)で受けられるようになったのは平成21年から。それまでは、船に乗って長崎大(長崎市)まで受けに行った。天候の問題があるから、4、5日前に行くわけですよ。受験生の負担は大きかった」
 五島ふくえ漁協の熊川長吉組合長(61)も「われわれは生まれたときから離島というハンディを背負って生きている」と話す。
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 五島にとって本土は年々遠い存在になっている。象徴的なのが、交通事情の悪化だ。
 五島列島最大の福江島と本土を結ぶ空路は、福江−福岡の1日4便と福江−長崎の1日4便だけだ。伊丹(大阪)などと結ばれていた時期もあったが、搭乗率の低さなどから廃止になった。
 料金も高い。福岡までの場合で正規料金は1万8800円、島民向けの割引料金でも1万2850円だ。五島市の荒尾正登市議会議長(52)は「早割料金だと福岡から東京に行くのとそんなに変わらない。これでは、いくら観光客を呼んでも来てもらえない。議会でも国に是正を要望し続けているが、いい答えは返ってこない」と嘆く。
 海の便も島民の期待に十分には応えられていない。こちらも福江と福岡、長崎を結ぶフェリーなどの航路があるが、燃料費の高騰で値上がりが続き、今では長崎への便で1万円を超えた。「同じ県内の長崎市にさえ、簡単には行けない」と荒尾議長は話す。
 地元紙「五島新報」(廃刊)の元社長、永冶克行さん(65)によると、フェリーの無料化は島民たちの長年の願いだという。「国や県に補助を要望しているが、受け入れられない。過疎化が進み、この国境の島に人がいなくなったら、結局、日本全体の安全が脅かされる事態になることを分かってほしい」
 島内での移動でも本土より条件が悪い。土岐さんは「五島は日本で一番ガソリンが高い」と話す。
 「五島では車なしで生きていけないのに、どんどん値上がりして、1リットル200円ぐらいだったこともある。本土で160円になったというようなニュースを聞くと、何年前の話なんだと思う」
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 本土から遠のくに従って、独自に生き延びる策を模索しなければならない。五島市などが目をつけたのが韓国、中国からの観光客の誘致だ。
 五島列島は、西海国立公園に代表される自然景観や遣唐使の寄港地だった歴史、世界遺産登録を目指している「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を構成するカトリック教会など、観光資源が少なくない。
 その一方で観光客は減り続けている。五島市の観光客は平成17年に年間22万人だったのに、24年には19万5000人と20万人を切った。観光によって消費される金額も年間71億円から67億円にしぼんだ。
 荒尾議長によると、復活のために参考にしているのは長崎県対馬だ。対馬市には、年間で人口の6倍にあたる18万人もの韓国人観光客が押し寄せている。五島市は昨年4月から、国際交流員に韓国人を採用、精力的に観光客誘致作戦を展開している。
 対馬では、韓国との接近の結果、観光客の増加の一方で、韓国資本に不動産を次々に買われるという深刻な問題も起きているが、荒尾議長は期待のほうが大きいという。「世界遺産登録を目指しているのは追い風。韓国はカトリック教徒がかなりいる。観光業者だけでなく、神父さんもツアーを組んでいるらしい。先日も韓国人観光客が30人ほどきていた。これからは中国や韓国が狙い目だ」
 (編集委員 宮本雅史
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 7月24日 msn産経ニュース「【島が危ない 第3部 五島列島 かすむ国境(下)】
 押し寄せる中国からの密航者「自衛隊基地を作って」[領土・領有権]
 福江島と「二次離島」を結ぶ船=長崎県五島市福江港
 長崎県五島列島には、本土と直接の交通の便で結ばれていない「二次離島」と呼ばれる島が多い。船や航空機で本土と結ばれている福江島五島市)など以上に過疎化が進み、無人化も懸念されている。五島市の久保実市長公室長(53)は、外国の船や人がそうした島々に入ってくることを心配する。
 久保公室長が実際にその危険性を感じたのは平成元年のことだった。福江島北部の港に木造船に乗った外国人が大挙して押し寄せてきた。最初はベトナム難民だと思ったが、調べてみると、中国からの密航者だったという。
 「船1隻に100人ぐらいがすし詰めの状態。あの年だけで3回やってきて2回は上陸した。夜通しで監視したり、消毒したりと、大変な騒ぎになった。二次離島や無人島なら、対応できなかったのではないか」
 五島市の島々の人口は昨年3月現在で、福江島3万6949人▽久賀島379人▽椛(かば)島154人▽黄島50人▽赤島19人▽蕨小島11人▽黒島3人▽島山島25人▽嵯峨島187人▽奈留島2642人▽前島33人−となっている。久賀島の場合だとピーク時には約4千人いたという。
 黒島は今、昨年3月時点より1人減って、94歳の女性とその娘の2人が住むだけだ。最近、島を訪れた地元紙「五島新報」(廃刊)元社長の永冶克行さん(65)によると、福江島との船便は週1往復だけ。「2人とも、病院に行きたくても通院できない状態だ」
 椛島では、唯一の商店だった雑貨店が最近閉店となった。島民は知り合いに頼んで、生活必需品などを船便で送ってもらっているという。
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 五島市では、二次離島の無人化を防ぐために、さまざまな方策を打ち出している。その一つが再生可能エネルギーを用いた島の活性化だ。
 椛島の沖合には、すでに浮体式の洋上風力発電施設1基を設けた。現在、実証段階だが、1800世帯の消費電力をまかなえる能力があるという。将来的には他の島も含め計100基を設置する計画だ。
 さらに、田浦瀬戸や奈留瀬戸といった狭い海峡では、潮流発電の施設をつくる計画が進んでいる。五島市議会の荒尾正登議長(52)は「風力発電は風が吹かなくなるとお手上げだが、潮流発電は1日2回の潮の満ち引きがあるから計算できる。ここの瀬戸は狭くて潮の流れが速いから最適」と自信を見せる。
 久保公室長もその効果に期待を寄せている。「電気を売るだけでなく、研究者など人の交流も盛んになる。雇用にもつながる」
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 二次離島への自衛隊配備を訴えるのは、五島市防衛協会会長で福江商工会議所の前会頭、才津為夫さん(87)だ。「抑止力を高める自衛隊の基地を離島に配置すべきだ。離島で訓練すれば十分な抑止力になる。そこに家族が来てくれれば、人口が増えて経済効果もある。一石二鳥だ」
 五島市の中尾郁子前市長(79)は、離島の国境監視機能という安全保障の面から、国の支援の必要性を訴える。「自衛隊を増やすのも一つの方法だし、漁師を見張り役に任命して、釣りをしながら監視させることも一つの方法。海の好きな若者に防人の役割を職業としてやらせるのもいい。今までの日本のシステムで考えないで、現場の事情に沿った新しい策を作っていただきたい」
 福江青年会議所の前理事長、土岐達也さん(35)は「国境離島は人が住み続けることが大切」と警鐘を鳴らす。そして「構造的に問題を改善するのは税制だと思う。法人税をなくすとか。そこまで踏み込んでいかないと、根本的な領土・領海の防衛や離島の人口減少問題は解決しない」と訴えた。 (編集委員 宮本雅史
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 2014年11月6日 産経ニュース「【サンゴ密漁】
 「海が中国に占領される」長崎・五島の住民に蘇る2年前の恐怖
 2年前、中国漁船団が押し寄せた長崎県五島列島の住民らが、小笠原、伊豆両諸島(東京都)周辺海域に現れた200隻以上の中国漁船の動向を固唾を呑(の)んで見守っている。「いつまた五島列島に大挙して来るかもしれない」(住民)として、海上保安庁水産庁による警備の強化を訴えた。(田中一世)
 「ものすごい威圧感だった。あれだけの船団で来るなんて異常だ。住民はみんな『避難以外に、何か狙いがあるんじゃないか。五島の海が占領されるんじゃないか』と不安を感じましたよ。小笠原の人たちも同じ思いではないか」
 静かな農漁村である長崎県五島市玉之浦町の小川地区。町内会長の白石敏博氏(64)は、2年前、近くの玉之浦湾に押し寄せた106隻もの中国漁船団に脅威を感じたという。
 台風が接近した平成24年7月18日未明、五島市の玉之浦湾に見慣れぬ中国漁船団が突如として現れ、陸から数十メートルの先にずらりと停泊した。
 東シナ海で虎網(とらあみ)漁や底曳(そこびき)き網漁をしていた400〜500トン級の大型漁船だった。計3千人と推定される乗組員は上陸しなかったが、この年は、さらに3回にわたり計162隻が湾内に押し寄せた。25年にも計31隻、今年はこれまでに計11隻が避難停泊した。
 かつては中国漁船の乗組員が不法上陸し、民家の倉庫の生米を食べるなどの事件を起こしたことがあった。船上から、食べかすなどのゴミを撒(ま)き散らし、乱暴な操船の結果、湾内の定置網など漁具を破損したことも少なくないという。
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 五島列島の沖合はアジ、サバなどの好漁場で、中国大陸に近く、以前から領海や排他的経済水域EEZ)内での違法操業が後を絶たない。近年は中国が経済発展し、魚需要の高まりを背景に日本側への“侵攻”をさらに強める。
 中国漁船の脅威は、普段は漁業者しか目にする機会はない。だが、台風が発生すると玉之浦湾などに避難し、島の住民も目の当たりにする。
 それだけに、小笠原・伊豆諸島の問題についても、ひとごととは考えられないようだ。
 白石氏は「密漁船とはいえ、台風の時は避難を受け入れざるを得ないのかもしれない。でも、絶対に上陸させない方がよい。今回の(小笠原の)事態が心配だ」と語る。
 旧玉之浦町(現在は五島市の一部)の鶴田廣太郎・元町長(66)は「数の違いはあれど、五島には毎年のように中国漁船がやって来る。当たり前のことになってしまった。それに慣れてしまうことが怖い。既成事実化されてしまうからね」と警鐘を鳴らす。
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 小笠原、伊豆両諸島に現れたような多数の中国漁船団がいつまた、五島列島など九州の離島にやってこないともかぎらない。
 実際、今年5月には、五島列島の周辺海域で違法操業していた中国漁船が摘発された。
 14日午後7時ごろ、五島沖の領海内に中国漁船が3隻侵入し、このうち1隻が違法操業しているのを水産庁漁業取締船が発見し、外国人漁業規制法違反(領海内操業)容疑で船長(48)を現行犯逮捕した。
 しかし、船長は福岡地裁での公判で「日本の領海だとは知らなかった」と主張し、丸田顕(あきら)裁判官は無罪を言い渡した。中国漁船の横暴を助長しかねない疑問の残る判決となった。
 五島列島の周辺海域では海上保安庁水産庁が監視や取り締まりに当たっているが、限界もある。「監視の目」の役割を果たす漁業者が、漁業不振や高齢化で減少しているためだ。
 五島市防衛協会会長の才津為夫氏(87)はこう訴える。
 「沖縄や九州以外にもこういう問題がいつか起きるだろうと予想していた。自衛隊の大きな部隊を配置するなどの手を明日からでも打つべきだ。もう手遅れかもしれませんが…」」
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 2017年4月17日 産経ニュース「中国底引き網漁船を拿捕、船長逮捕 五島列島沖、漁獲量過小記載の疑い
 水産庁九州漁業調整事務所(福岡市)は17日、漁業主権法違反(操業日誌不実記載)の疑いで、16日に中国の底引き網漁船を拿捕し、船長の叶再林容疑者(37)を現行犯逮捕したと発表した。
 逮捕容疑は今月14〜16日に、長崎県五島列島の大瀬埼灯台から西約70キロの日本の排他的経済水域EEZ)で、タイなど900キロを取ったのに、日誌に547キロ少なく記載した疑い。
 漁船はEEZでの操業許可を日本政府から得ており、水産庁の取締船が立ち入り検査して発覚した。」
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