🎺27:─1─日本海軍潜水艦隊は、アメリカ本土を砲撃し、アラスカ沖合からアメリカ西海岸沿岸海域までの通商破壊作戦を行った。1941年12月。~No.132No.133No.134 @ ⑰

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 狭窄と思考停止になっている現代日本人とは根本的に違う。
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 軍国日本は、ファシスト中国や中国共産党そして反日派朝鮮とは違って、一国のみで、アメリカなどの世界を相手にして、卑怯にして姑息な手段を弄する事なく、考えられる限りの智恵を搾り、持てる力を最大限に出し尽くし、正々堂々と、臆する事なく、戦った。
 最後には負ける事は分かっていたが、戦えば必ず勝つという不退転の決意と不動の信念で、逃げも隠れもしなかった。、
 日本軍将兵は、中国共産党軍兵士や反日朝鮮人テロリストと違って、清廉潔白を旨として戦った。
 それが、靖国神社である。
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 1941年12月25日 日本海軍は、アメリカからメキシコまでの太平洋沿岸で通商破壊作戦を実行する為に巡潜乙型潜水艦隊を派遣した。
 太平洋の海中を支配していたのは、日本海軍の潜水艦であった。
 日本の潜水艦は、ドイツ海軍のUボートを研究し、日本独自の戦術的発想と技術工夫で発展した独創的な潜水艦であった。
 日本海軍は、海軍軍縮で戦艦の建造が禁止され弱体化された穴埋めとして、補助戦力として見向きもされていなかった航空機と潜水艦に目を付け、伝統的戦艦主兵力主義を捨てて国防戦略の大転換を行った。
 戦艦の代わりに、世界初の正規空母と斬新な潜水艦の建造に着手した。
 海軍首脳陣には、旧態依然とした大艦巨砲主義を信奉する者が多かったが、先見の明のある一部の幹部はこれからの海戦は航空機と潜水艦が主兵器となる事を知っていた。
 潜水艦の性能において、ドイツのUボートは対艦戦においては優秀であったが、航空機を組み合わせた奇抜な創意工夫は日本の潜水艦には及ばなかった。
 アメリカもイギリスも海軍軍縮で、戦艦や補助艦で日本より優位に立っていた為に、時代遅れの大艦巨砲主義に囚われ、海軍航空機や潜水艦を軽視していた。
 アメリカ海軍の潜水艦は、日本海軍の潜水艦に比べて時代遅れの旧式艦で恐れるには足らなかった。
 日本海軍は、潜水艦によるアメリカ本土への攻撃(砲撃・空爆)計画を立案し、潜水艦9隻(一説に10隻)からなる攻撃艦隊でロサンゼルス、サンディエゴ、モントレー、ユーレカ、アストリアなど計8都市への攻撃作戦を命じた。 
 だが。作戦実行直前となって、「クリスマス前後に砲撃を行い民間人に死者を出した場合、アメリカ国民を過度に刺激する」との理由から中止指令が出された。
 アメリカ本土は絶対に攻撃されないという安全神話から無防備・無警戒であった為に、作戦を実行すれば成功していた。
 日本軍は、武士道精神から敵兵とは死力を尽くして戦うが、戦時国際法違反となる民間人への攻撃は潔いとはしなかった。
 軍国日本は、総力戦の意味を忘れ為に敗北の道を選んだ。
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 開戦後数週間の間、アメリカ西海岸では日本軍の上陸や空襲を伝える誤報が陸軍当局に度々報告されていた。
 アメリカ政府上層部は、真珠湾攻撃を行った日本海軍の空母を含む連合艦隊が、アメリカ本土空襲とアメリカ本土への上陸を計画しているという疑心暗鬼を生じていた。
 フランクリン・ルーズベルト大統領は、日本海軍への恐怖感から、日本陸軍部隊によるアメリカ本土への上陸を危惧し、陸軍上層部に上陸時での阻止を打診した。
 アメリカ軍首脳部は、本土安全神話に囚われていて、本気で日本軍の侵攻を考えてはいなかったが、一様は本土防衛計画を立案した。
 アメリカ陸軍上層部は、ルーズベルトの質問に対して「大規模な日本軍の上陸は避けられない」と返答し、日本軍を上陸後ロッキー山脈で、もしそれに失敗した場合は中西部のシカゴで阻止する事を検討しているという国防計画を報告した。
 アメリカ海軍は、サンフランシスコ、ロングビーチ、サンディエゴ等の西海岸の主要な港湾においては、日本海軍機動部隊の襲来や陸軍部隊の上陸作戦の実行を恐れて、陸軍の協力を得て潜水艦の侵入を阻止するネットや機雷の敷設を行った。
 各都市は、日本軍の爆撃を恐れ、防空壕を作り、灯火管制を行い、防毒マスクの市民への配布などを行っていた。
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 1941年12月8日 ハワイ。ホノルルの住人達は、日本軍が上陸したという噂が流れるや、野球バットやナイフ、包丁など武器になりそうな物を持って家や物陰に隠れた。
 侵略してきた敵軍から国や町、家や家族を守ろうという決意を持った市民は、身近にある物を手に持って戦おうとした。
 それが、国民主権の民主主義社会である。
 アメリカでは野球バットが抵抗の武器となり、日本では竹槍が防衛の武器となされた。 
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 1942年 フランクリン・ルーズベルト大統領は、日本軍の本土上陸もありうるとの報告から、日本人移民や日系アメリカ人が協力する危険があると判断して、人種差別措置として日系人のみを強制収容に隔離する様に命じた。
 2月23日午後7時 エルウッド製油所砲撃作戦。伊号第17潜水艦は、ロサンゼルス市の北方のサンタバーバラ郡にあるエルウッド石油製油所への砲撃を行った。
 同製油所の設備に被害を与えたが、発射した20発の多くが不発弾であった。
 アメリカ本土への日本軍の攻撃と上陸を警戒していたアメリカ政府と軍隊、そして国民は、信じていた安全神話が幻想であった事に築いて恐怖した。
 当日は、カリフォルニア州沿岸のモントレーからロサンゼルス、サンディエゴに至るまでの広い地域で灯火管制とラジオ放送の中止が行われた。
 翌24日 ロサンゼルスの戦い。アメリカ陸軍は、南カリフォルニアのロサンゼルス近郊で、海軍の上げていた気象観測用気球を日本軍の航空機と誤認してパニックに陥り日本軍の航空機が襲来したと誤判断を下して、カリフォルニア州南部沿岸地域に対する日本軍機の大規模な空襲を警報した。
 ロサンゼルス防空の高射砲部隊も、パニックに陥り、存在しない日本軍機が上空にいると信じ切って対空砲火を行った。
 空中爆発せず落下した砲丸が地上で爆発して、多数の家屋や自動車などが損壊し3人が死亡した。
 アメリカ陸軍は、その爆発を日本軍機による爆弾によるものと勘違いして更に対空砲火を続けた。
 市民は、突然の空襲騒ぎと日本軍上陸の誤報に驚いてパニックを起こし、心臓麻痺で3名が死亡した。
 正確な情報を知らない市民達の間に、根も葉もない流言飛語が飛び交って混乱に拍車が掛かり、我がちに逃げ惑う中で数多くの重軽傷者を出す深刻な事態に陥った。
 アメリカ海軍は、「日本軍の航空機が進入した事実は無かった」と発表した。
 アメリカ陸軍は、パニックに陥って対空砲かをしたという大失態を海軍側の発表で暴かれた為に、海軍側の発表に猛反発して、更なる混乱を引き起こした。
 だが。一般市民は「日本軍の真珠湾攻撃は気を抜いたアメリカ海軍の失態」であるとし、むしろ過剰防衛した陸軍の対応を支持した。
 アメリカ軍は、西海岸における防空体制をさらに強化した。
 日本海軍が行ったアメリカ本土攻撃は、アメリカに深刻な精神的ショックを与えた。
 アメリカ人兵士は、宗教的白人至上主義で日本人を「黄色い猿(イエロー・モンキー)と軽蔑していただけに、日本人兵士を超人として恐れた。
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 4月18日 ドーリットル空襲。真珠湾攻撃以来、アメリカ軍は日本軍に勝てず連戦連敗している事で、国民の士気は低下していた。
 ワシントンは、国民を鼓舞する戦果を求めた。
 アメリカ海軍は、日本本土空襲を実行した。
 アメリカ国民は、史上初の日本本土空襲の成功に沸いた。
 日本軍部は、情報統制を行って甚大な被害を隠した。
 日本海軍軍令部は、報復としてアメリカ本土空襲を連合艦隊に命じた。
 連合艦隊は、巡潜乙型伊号第25潜水艦(伊25潜水艦)に零式小型水上偵察機を搭載してアメリカ本土への空襲を計画した。
 空襲計画。爆撃目標は、少量の爆弾でも延焼効果が期待できるという理由から、アメリカ西海岸の生産施設や都市部ではなくオレゴン州の森林部と位置づけた。
 オレゴン州を縦断するエミリー山脈の森林を焼夷弾で山火事を発生させ、広範に及んだ延焼効果で近隣の都市部に被害を与える事を目的とした。
 技術部は、搭載する零式小型水上偵察機の改造に取りかかった。
 零式小型水上偵察機の通常装備は、機銃だけで爆弾等を搭載できなのを焼夷弾2発を搭載できる様に改造した。
 日本軍のアメリカ本土空襲は、戦時国際法が禁止している一般市民に対する人的被害を出す事ではなかった。
 日本軍が戦ったのは、銃を持って戦う兵士であって逃げ惑う市民ではなかった為に、人気の少ない森林を焼く事とした。
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 6月 アラスカ・ダッチハーバーのアメリカ軍基地空襲。
 6月6日 ミッドウェー海戦日本機動部隊は大敗した。
 6月20日 バンクーバー島砲撃作戦。乙型伊26潜水艦は、カナダ太平洋岸のバンクーバー島エステヴァン岬にあるカナダ軍無線羅針局を砲撃した。
 30発発射したが、森林に数発が着弾したのみで大きな被害を与える事はなかった。
 上記のエルウッド石油製油所への砲撃が行われて以降、日本海軍の潜水艦は主に通商破壊戦に従事し砲撃作戦を行うことはなかったが、同年の6月20日には伊17と同じ乙型伊26潜水艦が、カナダ・バンクーバー島太平洋岸にあるカナダ軍の無線羅針局を14センチ砲で砲撃した。
 この攻撃で、無人の森林に数発の砲弾が着弾したのみで大きな被害を与える事はなかった。
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 6月21日 フォート・スティーブンス砲撃作戦。伊25潜水艦は、オレゴン州アストリア市のフォート・スティーブンス陸軍基地を潜水艦基地と誤認して砲撃した。
 砲撃は、数人のアメリカ兵に負傷者をさせたが、施設の被害は微小であった。
 フォート・スティーブンス陸軍基地のアメリカ兵達は、本土基地は絶対に攻撃されないという安心感で無警戒していた所を砲撃された為にパニックに陥り、飾り的に配備されていた陸砲での反撃ができなかった。
 アメリカ本土にある基地への敵軍の攻撃は、米英戦争以来のものであった。
 アメリカ当局は、太平洋戦線でアメリカ軍の連戦連敗が続き国民が意気消沈している現状で、日本軍による本土攻撃で早々と厭戦気分に陥る事を恐れて情報統制を行った。
 アメリカ政府は、本土の陸軍基地が攻撃された事実は隠せないとして認めたが、国民の動揺を防ぐ為と防諜上の理由から攻撃を受けた基地名は公表しいようマスコミに圧力をかけた。
 アメリカ沿岸地域に展開していた日本海軍潜水艦隊は、もう一つの計画であるが通商破壊戦を実施し、航行中のアメリカのタンカーや貨物船を10隻以上撃沈した。
 市民は、住宅街の沖合数キロで撃沈されるアメリカ船舶を目撃していた。
 日本海軍潜水艦は、カナダの太平洋岸地域でも多数の船舶を撃沈していた。
 日本海軍による通商破壊作戦は、着実に成果を上げていた。
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 オレゴン州空襲作戦。
 7月11日 伊25潜水艦は、アストリア市の海軍基地攻撃を終えて母港の横須賀港に帰港した。
 8月7日 アメリカ軍は、ガダルカナル島に上陸した。
 地獄の様なガダルカナル島攻防戦が始まった。
 8月15日 伊25潜水艦は、横須賀を出港して、アリューシャン列島をかすめてアメリカに向かった。
 9月7日 伊25潜水艦は、オレゴン州沖に到着し、天候が回復するまで沖合いで2日間待機した。
 9月9日 1回目の空襲。零式小型水上偵察機は、76キロ焼夷弾2個を積んで伊25潜水艦を飛びたった。
 カリフォルニア州との州境近くのブルッキングス近郊の森林に2個の焼夷弾を投下し、森林を延焼させた帰途に就いた。
 オレゴン州森林警備隊の隊員は、飛び去る零式小型水上偵察機を発見してアメリカ陸軍に通報した。
 防空の任に当たっていたアメリカ陸軍航空隊は、まさか日本軍機が本当に空襲に来るとは思っていなかった為に混乱し、慌ててロッキードP38戦闘機を迎撃の為に出撃させた。
 零式小型水上偵察機は、ロッキードP38戦闘機に発見される事なく無事に伊25潜水艦に帰還した。
 伊25潜水艦は、沿岸警備行動中の陸軍航空隊のロッキードA29ハドソン哨戒爆撃機に発見されて攻撃を受けたが、損害は受ける事なく潜行して逃げた。
 9月29日 2回目の空襲。零式小型水上偵察機は、オレゴン州オーフォード近郊の森林に76キロ爆弾2個を投下し、森林部を延焼させて伊25潜水艦に帰還した。
 アメリカ陸軍航空隊は、2度にわたる空爆を許した事で面目を失い防空体制の強化とと太平洋沿岸部の警備を厳した。
 伊25潜水艦は、爆弾がまだ残っていたが、これ以上の作戦続行は危険であると判断して作戦を終了させ帰途についた。
 アメリカ本土空爆作戦は、戦時国際法に違反しない範囲で、「一般市民に直接犠牲を強いるのではなく、森林火災で間接的に人家に被害を与える」という、当初の計画通りに大成功した。
 だが。空爆した森林は、9月初頭と爆撃前日に降り続いた雨により湿気があった為に山火事にならず、消防隊による本格的な消火活動が行われる前に自然消火していた。
 つまり。空爆して山火事を起こすという戦術的目標は成功したが、市民に精神的ショックを与えて早期講和に持ち込むという戦略的目的は失敗に終わった。
 日本海軍は、長年アメリカを研究し、アメリカ人気質を調査してきていただけに、アメリカ国民を直接攻撃して人的被害を出せば激高してどんな行動に出るか分からない狂気を持っている事を十分理解していた。
 真珠湾攻撃は外務省の失態で通告を送れが送れたという取り返しのつかない大失態を演じただけに、アメリカ本土攻撃には戦時国際法を遵守して行った。
 敵兵士やゲリラ・スパイは殺すが、民間人は決して殺さない。
 基地や軍港や軍事施設など戦略的攻撃目標は攻撃するが、民間住宅や病院・学校などの非軍事目標は攻撃しない。
 ただし戦争である以上、戦闘地域や攻撃目標に入り込んでいる民間人の犠牲はやむを得ないものとした。
 戦時国際法も、そうした民間人の犠牲はやむを得ない事として認めていた。
 ファシスト中国軍(国民党軍)や中国共産党軍の様に、人民を人間の盾として使いながら日本軍と戦闘を行う時も、その犠牲は合法的殺害として認めていた。
 日本軍は、人間の盾に隠れながら攻撃してくるファシスト中国軍や中国共産党軍を攻撃した為に、非戦闘員である人民に甚大なる被害を出してしまっていた。
 東京裁判は、人間の盾に対する日本の攻撃を戦争犯罪と認定し、見せしめとして幾人かの日本人将兵戦争犯罪者としてリンチ的縛り首に処した。
 アメリカ当局は、オレゴン州空襲が知れ渡ると国民に与える精神的ダメージが大きいとして、住民に対して緘口令を敷いて空襲の事実を隠蔽した。
 報道機関に対しても、国家最重要機密として報道を禁止した。
 戦争報道は、優勢にある時は多少不利な情報も余裕で報道したが、劣勢の時は徹底して不利な情報の報道を禁止した。
 何処の国でも、例外なく、似たり寄ったりの大本営発表を行っていた。
 つまり。大本営発表は、戦時中であれば常識であった。
 何時の時代でも。後に事実が公にされる時とは、その事に関わっていた当事者が全員死亡するか公職から身を引き社会に深刻な影響が及ぼさなくなった時か、新たな権力者が当事者の権力を奪って失政・悪政を暴く時か、社会そのものが崩壊して無秩序になった時などである。
 戦時中、同じ当事者が存在する時に隠蔽されていた事実が暴かれる時は、報道の自由や知る権利が守られたからではなく、単に社会的に影響がなくなり、国民がその不都合な事実を知っても、当局の不適切な対応に対して怒りを爆発させても、利敵行為的に厭戦気分に陥らないと確信が持てた時である。
 不都合な事実を隠蔽する大本営発表は、戦局が不利でも戦い続けなければならないという切迫した状況で行われる。
 不都合な事実を公表する時は、敵に対して絶対優位になったという自信がついた時である。
 報道の自由や知る権利から隠蔽された事実が明らかになったのではなく、如何なる国に於いても全ての情報は国家権力によって統制され操作されている、ものである。
 アメリカとて例外でないどころか、アメリカほど情報統制が徹底されている国はない。
 アメリカの自由と民主主義は、国家権力が法律として保証しているからであって、人民が自らの責任で守っているわけではない。
 アメリカ陸軍は、日本海軍潜水艦による攻撃(砲撃・空爆)から、サンフランシスコやサンディエゴなど西海岸の主要な都市・港湾・軍事基地・軍事施設を守る為に、海軍の協力を得て潜水艦の侵入を阻止するネットや機雷を敷設した。
 アメリカ海軍も、西海岸地域を問わず全てのアメリカ沿岸部で哨戒活動と防空を厳重に行った。
 アメリカ当局は、国民に国防意識を持たせる為に日本海軍潜水艦による本土攻撃の事実を知らせた。
 アメリカ国民は、事実を知らされて恐怖するより、本土を攻撃した日本軍への怒りと国の防衛体制に不備にを激しく批判した。
 そして。当局の指導の下で、日本海軍機動部隊の襲来や陸軍部隊の上陸作戦に備えて、防空壕を掘り、防毒マスクや食糧備蓄など非常備品を整えた。
 サンフランシスコなど西海岸地域の大都市は、灯火管制や避難訓練の実施し、西海岸沿岸地域に住む子供たちの学童疎開の検討を行った。
 FBIなど捜査当局は、日本海軍潜水艦による本土攻撃は、国内に手引きした者若しくは情報を流している者がいるとして、スパイ・工作員の摘発に全力を挙げた。
 だが。摘発検挙されるのは、ドイツのスパイばかりで日本のスパイは一人もいなかった。
 それよりも、人種差部に抗議する黒人組織の反社会的活動が活発化していた。
 反日感情の強いサンフランシスコ市は、市民権を持つ日系アメリカ人に対して強制退去命令を出した。
 アメリカ軍は、日系人が日本軍に協力しない様に完全隔離するべく、急いで内陸僻地に強制収容所を建設した。
 日系人のみが、非人道的に、鉄条網に囲まれた粗末な強制収容所に閉じ込められ、銃を携行したアメリカ兵に24時間厳しく監視されたのか、その理由はここにあった。
 ドイツ海軍潜水艦は、アメリ東海岸沿岸やメキシコ湾で連合軍側の軍用民間用関係なく全ての船舶を撃沈する通商破壊作戦を実行していたが、アメリカ本土を攻撃する事はなかった。
 アメリ国内に潜伏しているドイツ軍スパイも、アメリカの情報をベルリンに報告し破壊工作を多数行っていていたが、アメリカに直接脅威をもたらす存在ではなかった。
 アメリカの直接的軍事脅威は、日本海軍であってドイツ海軍ではなかった。
 10月4日と6日 伊25潜水艦は、通常の通商破壊作戦にしたがって、アメリカのタンカーを1隻ずつを撃沈して、太平洋を横断し横須賀への帰途についた。
 10月11日 伊25潜水艦は、ウラジオストクからパナマ運河経由でムルマンスクへ回航中のソ連海軍潜水艦L16をアメリカ海軍の潜水艦と勘違いして撃沈した。
 ソ連は、自国海軍潜水艦撃沈事件に関する正しい情報が分からず、日本海軍潜水艦の攻撃であるとのハッキリした証拠がなかった為に断定できず、日本に対する抗議や損害請求などは全く行わなかった。
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 アメリカ軍は、西海岸部からアラスカ沿岸部までの太平洋沿岸における監視を厳しく行った。
 日本海軍は、アメリカ軍の大反攻作戦が始まり、南太平洋戦域防衛の為に潜水艦部隊を転用するべく、アメリカ本土攻撃計画の終了を決定した。
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 正規の軍用機で計画的にアメリカ本土を空襲したのは、アメリカの歴史において日本軍のみである。
 それも2回行い、2回とも作戦通りに成功させ、発見されず撃破もされず無事に帰還した。
 アメリカ本土攻撃(砲撃・空爆)の成功は、日本軍の計画立案の作戦能力、準備と実行の用兵能力、攻撃を支障なく成功させるだけの軍事技術力は、世界トップクラスにあった事を証明している。
 若し。日本が、イギリスまでとはいわなくともナチス・ドイツ並みの国力があれば、むざむざと惨めな敗北をきす事はなかった。
 だが。もし、それほどの国力があったら、創意工夫もせず怠け癖が付き安定に安住して発展・進歩を怠り早い時期に衰退し、欧州の二流国以下の国家同様に大国に顎で使われる惨めな国になっていただろう。
 有る国は、汗水垂らしてあくせくと働かない。
 無い国は、無い事を何とか補う為に寝食を忘れて考え、昼夜を忘れて必死になって何かを生み出そうとする。
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 現代の日本人と戦前の日本人は、別人と言ってもいいほどに違った日本人である。


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