🎷26:─1─WTO事務局長選。現代日本の外交能力は低下している。~No106No.107No.108No.109 ㉕ 

   ・   ・   ・   
 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。  
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・    
 2020年11月7日12:58 産経新聞WTO事務局長選延期 手をこまねく日本 究極の二択
 世界貿易機関WTO)本部=スイス・ジュネーブ(ロイター=共同)
 世界貿易機関WTO・本部ジュネーブ)は事務局長選出を目指していた9日の一般理事会を延期したが、最終選考に残る2候補は、日本の輸出管理措置を不服としてWTOに提訴した韓国の高官と、中国に近いとされるナイジェリア候補という日本にとって究極の二択となる。候補者がこの2人に絞られるまで手を打てなかった日本政府の対応は課題を残した。
 「今になって米国は『韓国の兪明希(ユ・ミョンヒ)産業通商資源省通商交渉本部長が正真正銘の通商分野の専門家だ』と持ち上げた。米国が『中国に近いから反対』とはっきり言えば分かるが、そう言わずに韓国候補の方がWTO改革ができる、とリリースまで出したのはやはり異例だ。米国の意図が見えない」
 10月28日に米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表の声明を聞いた政府関係者の一人は、こう首をかしげた。裏を返せば、日本政府はこの時点まで同盟国・米国の動きを把握していなかったことになる。
 今回の事務局長選は、あと1年任期が残っていたアゼベド事務局長が8月に辞任したことで、急遽(きゅうきょ)火ぶたが切られた。
 政府関係者によると、日本としては当初、デジタル化の推進などで考えの近い英国候補を推す方向だった。しかし、欧州連合(EU)離脱の影響などで支持が伸び悩み、最終的に候補者が韓国、ナイジェリアに絞り込まれていくのを手をこまねいて見ているしかなかった。
 この間、韓国側は政権を挙げて兪氏をサポートし、米国の支持を獲得。中国に近いとされるナイジェリアのオコンジョイウェアラ元財務相もロビー活動を重ねてEU諸国などから支持を集めた。
 日本は結局、2氏のうちオコンジョイウェアラ氏を支持。兪氏は韓国の通商交渉の責任者として日本政府による対韓輸出管理の厳格化をめぐり、日本をWTOに提訴した件に関わった高官で、外務省関係者は「韓国候補だからというのではなく、兪氏を支持するわけにはいかなかった」と振り返る。
 同省内では「今回の事務局長選は『初のアフリカ出身』がキーワードで、兪氏が最終選考に残っても選出される目はなかった」という声も聞かれるが、政府関係者はこうこぼす。
 「日本は、国際機関のトップになれる人材や政治家を育てられていない。今回も、突然の辞任に伴う選挙ではあったが、タイミングがどうであれ自国から候補を送り出せる態勢を整えていない現状では、今後も、日本が望まない候補に絞られるような問題が起こる」」
   ・   ・   ・   
 11月7日16:31 産経新聞WTO事務局長選 日本、国連事務総長選の苦い教訓生かせず
 スイス・ジュネーブ世界貿易機関WTO)本部に掲げられたロゴ=6月(ロイター)
 今回の世界貿易機関WTO・本部ジュネーブ)の事務局長選は、国際機関のトップ選への日本政府の関与の仕方に課題を突きつけた。思い出されるのが韓国の潘基文氏が選出された2006年の国連事務総長選だ。
 政府は「アジアから(国連事務総長を)出すと言い続けてきたので良かった」(当時の麻生太郎外相)と就任を歓迎したが、潘氏は公正・中立が求められる立場にありながら、国連の場で自国や中国寄りの言動を繰り返すようになった。
 07年の「国連の日」に、潘氏が国連本部で主催したコンサートでは日本海を「東海」と表記した英文のパンフレットが式次第とともに配布された。15年には、中国・北京で開かれた抗日戦争勝利70年記念行事に出席し、安倍晋三首相(当時)が「極めて残念だ」とその対応を批判している。
 潘氏は韓国外務省の出身で、今回のWTO事務局長選で韓国が立てた候補も日本の経済産業省に当たる産業通商資源省の出身。もっと早くからその動向を注視しておくことはできたはずで、過去の苦い教訓が全く生かされなかったといえる。
   ・   ・   ・   
 現代日本の高学歴出身知的エリートは、日本民族の歴史において最も外交の情報収集・情勢分析・戦略眼・戦術的交渉術が稚拙で、幕末の江戸幕府や戦前の軍国日本と比べても劣っている。
 つまり、現代日本人は歴史力がない。
 日本は外圧に対応する為に変化を繰り返してきたが、昔は積極的攻撃的前向きとしてであったが、現代は消極的守備的軟弱として後ろ向きであった。
   ・   ・   ・   
 現代日本の人材育成とは、教師・教官・教授は自分より優れた世界で活躍する人材を育てるのではなく、自分の子分として意のままに操れる自分より劣った人材を作る事である。
   ・   ・   ・