🌪18¦─3─中国海警が襲来しても弱腰バイデンは尖閣を守らない。~No.86 

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 アメリカの保守派やリベラル派の岩盤層は、昔から変わる事のない親中国反天皇反日である。
 いざとなったら、中国を取って日本を切り捨てる。
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 神は、自分を守らない者を愛さず祝福を与えず恩寵を授けず、そして守護者として守らない。
 つまり、戦う者のみが助かり、戦わない者は助からない、と言う事である。
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 日本国内の、反米派・反安保派・反米軍基地、反自衛隊派、護憲派人権派反戦平和団体、左翼・左派・ネットサハ、反天皇反日的日本人、そして親中国派・媚中派達。
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 2020年2月18日 MicrosoftNews JBpress「中国海警が襲来しても弱腰バイデンは尖閣を守らない
 近藤 大介
 2月16日、ミルウォーキーでの対話集会に参加したバイデン大統領(写真:AP/アフロ) © 提供 2月16日、ミルウォーキーでの対話集会に参加したバイデン大統領(写真:AP/アフロ)
 ジョー・バイデン政権が発足してから、20日で1カ月になるが、具体的な外交政策は、いまだ見えてこない。
 アメリカ国内の新型コロナウイルス対策で多忙を極めているのは理解できるが、アメリカの「不在中」に、中国は周辺諸国・地域に触手を伸ばしている。16日には、機関砲らしきものを搭載した中国海警の「海警1301」と「海警6303」の2隻が、尖閣諸島周辺の領海に侵入した。2月1日に海警法を施行し、この法律に則って、ついに殺戮兵器を携えて尖閣海域に現れたことで、日中間の緊張は、また一段階アップした。
中国の春節にタイミング合わせた電話会談
 そんな中、バイデン大統領は、ワシントン時間の10日夜、北京時間の11日になって、ようやく習近平主席との電話会談に臨んだ。
 日本では、「米中、経済・安保で応酬 バイデン氏 香港・台湾に懸念」(2月12日付日経新聞)などと、あたかもバイデン大統領が習主席に強硬姿勢で向かっていったような報道がなされている。だが、ホワイトハウスHPのブリーフィングページを見ると、冒頭で、「大統領は春節旧正月)を前に、中国の人々への挨拶と願いを共有しました」と書かれている。
 実際、中国では12日が春節で、米中首脳会談を行った11月は大晦日だった。中国側は、「アメリカ大統領が中国に向けて春節の挨拶の電話をかけてきた」というふうに仕向けたのである。
 そもそも、中国の大晦日に電話会談をセッティングしたこと自体、バイデン政権の弱腰ぶりが感じられてならない。中国に対して、香港や新疆ウイグルの人権侵害や、東シナ海南シナ海での挑発行為などを強調するなら、中国の正月休暇中だろうが構わず電話するくらいの気概がほしい。
 バイデン政権のアジア戦略を示すと目された論文の中身
 米国務省のアジア太平洋担当国務次官補もいまだ不在な中で、バイデン政権のアジア担当の司令塔になると目されているのが、バラク・オバマ政権時代に国務省アジア太平洋担当国務次官補を務めたカート・キャンベルNSC国家安全保障会議)インド太平洋調整官である。
 キャンベル調整官は先月、米外交誌『フォーリン・アフェアーズ』に、「アジア秩序をいかに支えるか――勢力均衡と秩序の正統性」という論文を発表した。この論文は、同じくNSCの中国担当シニアディレクターに就任するラッシュ・ドーシ・ブルッキングス研究所中国担当ディレクターとの共同執筆である。日米の外交関係者たちの間では、バイデン政権のアジア政策の骨子になるものとして、大きな注目を集めている。
 私も全文を読んだが、結論から先に言えば、すっかり幻滅してしまった。
 まずこの論文は、ヘンリー・キッシンジャー元米国務長官の博士論文への言及から入る。1814年9月から翌1815年6月にかけて、ウィーン会議が開かれ、ナポレオン戦争後の欧州秩序を定めた。以後、「ヨーロッパで第一次世界大戦まで1世紀にわたって『長い平和』が築けた成果は、現在のインド太平洋にも応用できる」と、論文では主張している。
 具体的には、「イギリス外相のカッスルレー子爵が取りまとめたパワーバランスと、オーストリアのクレメンス・メッテルニヒ外相が確立した秩序の正統性」である。そこで、現在のインド太平洋戦略として、「(1)パワーバランスを維持し、(2)地域国家が正統性があると認める秩序を構築し、(3)この二つを脅かす中国に対処するため、同盟国とパートナーの連携をまとめる」のだという。
 基本的な疑問として、19世紀のヨーロッパのパラダイムが、21世紀のアジアに適用できるのかと思ってしまう。それについては、「台頭する国家、大国のライバル関係、紛争の火種、ナショナリズムの台頭、自由主義権威主義の衝突、脆弱な地域制度という問題をともに内包している」と理屈づけている。
 だが、もうこの辺りで、私はついていけなくなった。現在の中国を、ナポレオン麾下のフランスに見立てること自体、やはりナンセンスだからだ。そもそも中国からすれば、4000年の歴史を持つ自国を中心としたアジアの秩序体制の中に、250年も歴史がない国(アメリカ)がやって来て、秩序を搔き乱しているという発想なのだ。そのため、歴史的背景からしても、現在のアジアと、19世紀初頭のヨーロッパは比較できない。かつ中国は、キリスト教国家でもない。
 在日米軍、在韓米軍を削減し、東南アジアやインド洋の防衛へ回す考えか
 唯一、納得できたのが、次のくだりである。アジアの秩序がおかしくなってしまった原因として、中国とともに、ドナルド・トランプ米大統領を挙げているのだ。「ドナルド・トランプはこの地域のオペレーティングシステムを支えるすべての要因を緊張させた」「トランプは地域の多国間プロセスと経済交渉に参加せず、中国が秩序の構成と正統性を与えるルールを書き換えるのに適した環境を与えた」。それでもその後に、「いまやこの地域は19世紀のヨーロッパのような状況にある」と付け加えているところは、やはり「?」である。
 論文ではその後、「こうした(中国の)脅威に対して、アメリカは中国の冒険主義を抑止することを目的にした対策を取る必要がある」として、具体的に2点挙げている。一つは、「相対的に安価な非対称戦略(無人攻撃機など)を通じて、中国の行動を抑止する」こと。もう一つは、「アメリカの前方展開軍は維持すべきだが、東南アジアやインド洋にアメリカ軍を分散配置するために他の諸国と協力する」ことである。
 この二つ目の部分は、サラリと述べているが、在日米軍や在韓米軍を削減し、その分を東南アジアやインド洋に回すとも受け取れる。そうだとしたら、日本に中距離核ミサイルを配備するという計画とも合致してくるが、日本としては今後、注視していかねばならないだろう。
 あまりに楽観的すぎる中国観
 一方、経済問題については、「アメリカがセンシティブな産業を国内に戻し、米中経済の『managed decoupling』(管理された分断)を模索し続ける」としている。「地域諸国はこの流れを警戒するかもしれないが、ワシントンが『サプライチェーンを中国から分断するにしても、それは多くの場合、地域経済内の別の国に移動させることを意味し、むしろ新たな成長のチャンスがもたらされる』と保証すれば、(地域諸国も)安心するはずだ」と述べている。
 だが、日本企業はそうやって中国からミャンマーに拠点を移したものの、2月1日の軍事クーデターに直面して、泡を吹いているのではないか。実際、この論文でも、「中国の台頭に直面するインド太平洋諸国は、『独立を維持するためにアメリカの支援を求めているが、(中略)米中という二つの超大国のどちらかを選ぶことは強制されたくない』と考えている」と記している。
 さらに、論文はこう続けている。
 「アメリカとそのパートナーにとって、よりよい選択肢は、『いくつかの重要な条件を満たす、平和で競争力のある地域の存在は、中国に恩恵をもたらす』と、北京を説得することだろう。ここで満たすべき条件とは、『地域秩序内に北京の居場所を確保し、秩序を支える主要国際機関における中国のメンバーシップを認め、中国がルールに則して行動することを前提に、予測可能な通商環境を提供し、気候変動対策、インフラ整備、コロナ対策を巡る協調から恩恵を受ける機会を、ともに共有していくこと』だ。
 秩序への中国の控え目な支持も、地域の成功に大きな役割を果たしてきた。今後とも、中国の一定の関与は、重要であり続ける」
 私は、このくだりを読んでいて、ナポレオン戦争後のウィーン会議よりも、ナチスドイツの台頭を前に1938年9月に結んだミュンヘン協定を思い起こした。バイデン政権は、ネヴィル・チェンバレン英政権のようなものではないのか。
ともあれ、論文の結論としては、以下のようなものとなっている。
 「ワシントンはシステムを強化するために他国と協力し、北京が生産的に秩序に対して関与するインセンティブを与え、一方で中国が秩序を脅かす行動を取った場合の罰則を、他の諸国とともに考案しておく必要がある。(中略)システムのパワーバランスと正統性を共に維持するには、同盟国やパートナーとの力強い連帯、そして中国の黙認と一定の応諾を取りつけておく必要がある」
 何という楽観主義、そして何と中国を性善説で捉えていることだろう。
 この論文を読んだ私の結論は、やはり尖閣諸島は日本自身で守っていかねばならないということだ。少なくとも軍事的に、バイデン政権を頼るのは禁物だろう。
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