🏋04:─3・A─菅政権と日本軍に共通する「失敗の本質」。戦後も受け継がれる組織的欠陥。~No.41 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・     
 武漢肺炎(新型コロナウイルス)蔓延で、現代日本は時代遅れの三流国並み国家に転落していることが明らかとなった。
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 現代の日本人は、自分に都合の悪い歴史が嫌いで、正しい歴史を教訓として学ぶ気がない為に、同じような失敗を懲りずに繰り繰り返す。
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 2021年7月3日 MicrosoftNews AERA dot. 朝日新聞社「菅政権と日本軍に共通する「失敗の本質」 戦後も受け継がれる組織的欠陥
 © AERA dot. 提供 菅義偉首相は昨年11月、国際オリンピック委員会のバッハ会長と「グータッチ」。中止・延期を求める声に耳を貸さず、有観客開催に突き進む (c)朝日新聞社
 政府は根拠のない楽観論と精神論で、東京五輪開催に突き進む。その姿勢は太平洋戦争とよく似ている。AERA 2021年7月5日号で、菅政権と日本軍に共通する「失敗の本質」を専門家が指摘した。
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 なぜ、根拠のないご都合主義や精神論は、戦後75年以上も受け継がれているのか。
 太平洋戦争で「最も無謀な作戦」といわれたのが、ビルマミャンマー)でのインパール作戦(44年3~7月)だ。作戦立案の段階から補給が困難なことなどから軍司令部のほとんどが反対した。だが、司令官の牟田口廉也(たむぐちれんや)中将は「必勝の信念」を主張し続け、戦局が悪化しても精神論で乗り切ろうと作戦を中止せず、兵力約10万人のうち約3万人もが命を落とした。
 一方で今年6月3日、コロナ対策分科会の尾身茂会長(72)が「パンデミックのところでやるのは普通ではない」と、現状での開催に警鐘を鳴らした。ところが翌4日、菅首相は五輪開催の目的を「安全安心な大会を実現することにより、希望と勇気を世界中にお届けできる」と書面で回答。「希望と勇気」という、精神論で頑張ろうというのだ。
 こうした科学的な根拠に基づかない楽観主義を、政治学者の姜尚中さん(70)は「念力主義」と呼ぶ。
 「念力を唱えれば何とかなるというのと同じです。東条英機は『敵機は精神力で墜(お)とす』と言っていました。近代の総力戦で、最高責任者が平気でそう述べていたわけです。同じように菅首相も、コロナ対策は後手後手に回りながらカタストロフ(破滅)が起きるという想定がありません。『鬨(とき)の声』をあげて突き進めば何とかなると思っています」
 姜さんが、念力主義が続く背景にあると指摘するのが「非連続的な進化」だ。この言葉は、日本軍の組織的欠陥や病理を考察した名著『失敗の本質』(1984年刊)に出てくる。そこでは「日本軍の組織的特性は、連続的に今日の組織に生きている面と非連続的に革新している面との両面」があり、日本の政治的組織については「日本軍の戦略性の欠如はそのまま継承されているようである」などと記す。姜さんは、その概念を今の政治になぞらえてこう話す。
 「五輪開催について、政治は科学的エビデンスに基づいて判断しているのか、と国民の多くは疑問に思っています。しかし、菅首相はおうむ返しに安心安全と繰り返すだけ。現状は、安全と安心が乖離(かいり)しています。日本軍の組織の生理と病理は、戦後も断続しながら非連続的に受け継がれているのではないかと思います」
 東京五輪は7月23日に開会式を迎える。姜さんは、開催に執着するのであれば、無観客開催と、何より菅首相の明確なメッセージが必要と語る。
 「1995年の阪神・淡路大震災のとき、当時の村山富市首相は『全ての責任は自分が取る』と言って担当大臣を存分に行動させました。菅首相も『五輪開催に際して生じる様々な結果に関して内閣総理大臣の私が全ての責任を負う』と国民に向かってはっきり言うべきだと思います」 (編集部・野村昌二) ※AERA 2021年7月5日号より抜粋」
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 7月6日 MicrosoftNews 産経新聞「五輪「容認」増も内閣支持率低迷 各社世論調査
 © 鴨川一也 五輪「容認」増も内閣支持率低迷 各社世論調査
 4日に投開票された東京都議選東京五輪パラリンピックの無観客開催を訴える地域政党都民ファーストの会」が健闘し、延期や中止を掲げた立憲民主党共産党議席を伸ばした。だが、報道各社の世論調査では五輪・パラ開催を条件付きで容認する割合が徐々に増加。菅義偉(すが・よしひで)首相は新型コロナウイルスのワクチン接種拡大と五輪開催で政権浮揚を図り、衆院選勝利に結び付けたい考えだが、内閣支持率は低迷が続き、政府与党内には「都議選の結果も無視できない」との声もある。
 五輪「容認」増も内閣支持率低迷 各社世論調査© 冨松 志朗 五輪「容認」増も内閣支持率低迷 各社世論調査
 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が6月に行った合同世論調査によると、「観客を制限して開催」が33・1%と前回5月調査の15・5%から倍増し、「中止」の30・5%(前回56・6%)を上回った。社説で中止を求めた朝日も6月調査では「今夏に開催」が34%で前月の14%から大幅増。毎日も観客入り開催を「妥当だ」とする回答は22%だが、「無観客で開催」は前月の13%から31%に増えた。
 ワクチン接種が加速し、開催を容認する世論が醸成されつつあるとみられ、内閣支持率にも「追い風」が吹きつつある。6月調査は読売こそ前月比6ポイント減の37%だったが、産経・FNNやNHKなどほぼ全社の世論調査で0・4~3ポイントといずれも前月比増だった。
 内閣支持率は新型コロナの感染状況とリンクしながら推移した。首相周辺が「2~4月が一番つらかった。感染は広がるし、ワクチンの接種開始も程遠く先が見えなかった」と振り返るように今年前半の菅内閣は新型コロナ対策で批判を浴び、支持率も低迷した。
 1月に2度目の緊急事態宣言を発令すると、朝日33▽読売39▽毎日33▽NHK39・5▽時事34・2-など軒並み30%台に低落。政権発足直後は74%だった日経も43%まで落ち込んだ。3度目の宣言が出ていた5月には各社ともに2・9~9・3ポイントの大幅下落に転じた。
 6月下旬以降は「第5波」の懸念もあるが、ワクチン接種が進み、感染者が増えても医療体制の逼迫(ひっぱく)に直結していないことも一因とみられる。ただ、10都道府県への蔓延(まんえん)防止等重点措置は、首都圏では期限の11日から延長される見通しで、五輪開催で支持率回復につなげられるかは不透明だ。(大島悠亮、児玉佳子)」
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 7月16日・23日号 週刊ポストビートたけしの21世紀毒談
 東京五輪と太平洋戦争、同じに思えて仕方がねェ
 去年の春、ニッポンでも本格的にコロナが流行り始めた頃からオイラは『東京五輪は中止するしかないじゃねェの』と言ってきたけれど、結局このまま開催で突き進むみたいだな。
 国民がこれだけ反対してても、聞く耳持たずに開催に突っ走るんだから呆れるね。菅さんは、今でも本気で『東京五輪は人類がコロナに打ち勝った証』になると思ってんのかな?
 ニッポンじゃ現在進行形で感染者がジャンジャン出てるのに、一体どういうつもりなんだかさ。
 よくよく考えると、これって太平洋戦争末期の日本軍とまるっきり同じだよな。
 『負けてる』『劣勢』ってのは明らかなのに、国民に向けたは『勝ってる』『優勢』って言い続けるわけだからね。オイラはTBSのドラマ(08年)で東條英機の役をやったことがあるけど、菅さんのほうがよっぽどリアルに東條になりきってるじゃないか。
 実際、このまま五輪を開催したら、今より感染拡大するのは間違いないだろうね。選手を完全に隔離する『バブル』って方式で感染拡大を防ぐって説明しているけど、これも好い加減なもんだよな。
 まだちょっとしか選手団はニッポンに入ってきていないのに、すでに感染者が何人も出てる。ウガンダの選手団なんて、空港で1人陽性が見つかったのに、ずっと一緒にいた選手をそのまま国内に入れて、もっと感染が広がっちゃった。
 『デルタ型』とか『ラムダ型』とか感染力の強い変異型も出始めてるのに、これじゃ『水際対策を徹底する』なんて言われても信じられない。選手村でクラスターが起きたっておかしくないぜ。
 五輪が始まるまでにニッポン人にワクチンは到底行き渡らないだろうし、心配しかないよね。『五輪は絶対やる』と言ってる割には、まるで対策が伴っていないんだよな。太平洋戦争は『本土決戦』になる前に終わったけど、今回は菅さん自ら本土決戦を望んだわけだからね。
 それにしても、菅さんや五輪組織委の連中が『中止』をそこまで恐れている理由がわからないんだよ。
 メディアで言われているように、IOCや莫大な放送権料を払ってるゝメリカのテレビ局に賠償するのが嫌なのか?観客を制限して『これじゃあほとんど陸上や水泳のアジア大会と変わらねェぞ』みたいなショボい大会になっても、カネを払うよりマシって事なのか?たとえカネ払うことになったって、そんなの感染リスクと国民の反発に比べりゃ、安いものだと思うけどな。
 『やるべきでない理由』はこれだけワンサカあるのに、『何が何でもやるべき理由』をキチンと言える人間は、賛成派にもほとんどいないってのもおかしな話だよ。
 今回よくわかったのは、政治家は『国民の声』なんて二の次、三の次ってことだよな。
 最近は、人気取りのために大衆にすり寄る『ポピュリズム政治』が問題になることが多かったけど、実際はそんなのうわべだけなんでさ。本当に利権が絡むところじゃ、政治は国民のことなんて完全に無視しちゃうってことだよ。
 まァ、政治家の感覚がどれだけ国民とかけ離れているかってのは、『五輪の観客席で酒が飲めるようにする』って方針を出したときによくわかったよ。
 いま、ニッポンじゃ多くの地域で制限されて、思うように外食したり、酒を飲んだりできない状況が続いている。そのせいで、潰れる飲食店だってたくさん出てきているわけだからね。
 そんな中で『五輪だけ特別扱い』って話になりゃ、ブーイングが起きるのは当たり前。案の定、猛反発が起きて『酒が飲める五輪』は取り止めになったわけだけど、批判が起きることすら予想できないんだから救えない。スポンサーとか、IOCとか、そういうものばかり気にして自国民のことなんかこれっぽっちも考えちゃいないんだよ。
 近代オリンピックの父と呼ばれるクーベルタン男爵は、『スポーツを通じて平和な世界の実現に寄与する』って言ったらしいけど、今のオリンピックは『スポーツを通じて五輪貴族と大企業を儲けさせる』ってのが現実でさ。そのためにはニッポン人の安全も、庶民の税金も犠牲になっても構わないと考えてやがるんだよな。
 もう、各国回り持ちの五輪なんて止めちまえよ。そろそろオリンピック発祥の地のギリシャに永久返上したほうがいいんじゃないかってのがオイラの持論でさ。
 これだけテレビの衛星中継やインターネットの技術が進歩した時代なんだから、世界のどこからでも生中継を見られるんでね。高いカネ払ってまで、自分の国に五輪を誘致する必要なんてまるでないんだよな。
 そんなカネがあるのなら、コロナで倒産した会社の社員を助けるとか、こういうパンデミックがまた起きたときに備えて病院や研究所を充実させるとか、地震や水害みたいな災害に備えて各地に避難所を作るとか、他にやるべきことは山ほどある。
 『世界的イベントで経済を回そう』なんて発想は時代遅れもいいところ……」
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 現代の日本は、「毒を食らわば皿まで」式に、貧弱な想像力と拙い対応力で成るように成るとして、最善の努力をしたのだから「後は野となれ山となれ」の勢いで、東京五輪を強行開催しようとしている。
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 戦前の日本は、アメリカが要求する満州放棄要求は、「日露戦争以来の数十万の英霊に申し訳ない」と拒否して太平洋戦争に突入した。
 現代日本は、東京五輪パラリンピック開催の為に時間・ヒト・モノ・カネを費やし、国際公約だから中止できないとして強行開催しようとしている。
 昭和天皇は、対米英に対する太平洋戦争には反対であった。
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 ワクチン接種の遅れと治療薬のない中でドタバタ悲喜劇の中で強行開催される東京五輪は、本土決戦の一億玉砕であり、ヤケクソの万歳突撃であり、悲壮なカミカゼ特攻である。
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 今後、オリンピック・パラリンピックは、選手団を出して参加する事に意味があるのであって、世界中から諸外国の選手団を招いて開催するものではない。
 日本は、武漢肺炎(新型コロナウイルス)感染爆発を教訓として、2度と夏季・冬季いずれのオリンピック・パラリンピックでも開催国になってはならない。
 さもないと、国民はIOCや大企業スポンサー、そして日本の政治家の犠牲にされる。
 日本国は、政治家や官僚の利権だけを生み出す五輪開催都市権を永久に放棄すべきである。
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