🐒7:─2─新興宗教信者は自衛隊機密情報をロシアに渡していた。~No.24No.25No.26 

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 2022年7月28日06:00 MicrosoftNews 現代ビジネス「自衛隊新興宗教 ロシアに機密情報を渡していた「ある信徒」の話 「信仰の自由」と「国防」のはざまで
 週刊現代,高橋一也
 誰にでも「信仰の自由」は保障されるべきだ。しかし、宗教に関連してスパイ事件が起きたり、特定の宗教団体が政治的に介入するようになるのは問題だろう。日本の国防を担う自衛隊の中にも、いくつもの新興宗教団体の信者がいる。ゆめゆめ警戒を怠ってはいけない。
 食費を切り詰めて寄付
 警視庁公安部と神奈川県警は2000年9月、ロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)機関員とみられる在日ロシア大使館海軍武官のボガチョンコフ海軍大佐に自衛隊の秘密文書を渡した自衛隊法違反(秘密漏洩)の罪で、防衛研究所に所属する3等海佐を逮捕した。
 世に言う「ボガチョンコフ事件」だ。この事件の背景にもカルトではないが、新興宗教団体が絡んでいる。
 ある公安関係者は「ロシアのスパイに籠絡された3等海佐安倍晋三元首相を殺害した山上徹也容疑者の母親の境遇は、ある種似通っているところがある」と目を細める。
 © 現代ビジネス Photo by gettyimages
 潜水艦乗りだった3等海佐白血病の息子を看病するため、防衛大学校の総合安全保障研究科(注:大学院修士課程に相当)に籍を移し、若手幹部の頃に学んだロシア語を活かしてロシア海軍に関する研究を行っていた。
 そんなおり、3等海佐は1999年1月に防衛研究所が開いたシンポジウムの場で、ボガチョンコフ大佐と因縁を持つことになる。
 「警視庁公安部外事1課がボガチョンコフ大佐の日常的な監視をおこなっていたところ、陰鬱そうな中年男性と食事しているところを現認したので、その男性を尾行しました。すると、驚くことに防衛庁(当時)に勤める海上自衛官であることが分かったのです。
 もちろん、スパイハンターである外事1課員はゾルゲ事件に続く歴史的なスパイ事件を捜査できると意気込み、3等海佐の尾行を続けました。その中で目にしたのは、毎日500円玉1枚を握りしめて、コンビニでおにぎりを買う姿。3等海佐といえば、月収60万円は下りません。そんな彼が500円玉を握りしめていた理由は、真如苑に小遣いのほとんどを寄付していたためでした」(前出の公安関係者)
 信仰に共感してくれたのが嬉しくて…
 3等海佐は逮捕後、息子の病気平癒を願って真如苑に入信したものの、吝嗇家の妻がお布施に反対していたため、食事代を削って寄付にまわしていたことを供述している。ボガチョンコフ大佐はそんな3等海佐の境遇を利用して、一緒に真如苑を訪問したり、仕事や家庭の悩みを聞いたりしながら、最終的には3等海佐に金銭を渡して、スパイに陥れていった。
 この事件は新興宗教団体が意図して起こしたものではないが、真如苑への傾倒が3等海佐の弱みとなったことは否めないだろう。3等海佐の妻は公判で、「夫の入信に私は反対していました。ボガチョンコフ大佐が信仰に共感してくれたのが嬉しくて、夫は資料を渡してしまったようです。宗教が今回の事件の一番の理由だと思います」と、うなだれながら証言している。
 © 現代ビジネス Photo by gettyimages
 田母神俊雄航空幕僚長(当時)は2008年10月、ホテルチェーン「アパグループ」主催の第1回「真の近現代史観」懸賞論文に応募し、田母神氏が著した「日本は侵略国家であったのか」が最優秀賞を受賞した。
 だが、田母神氏は喜びも束の間、論文の内容が政府見解と異なる主張であると問題視され、同日付で航空幕僚長を更迭されるに至る。
 田母神論文の主旨は、日中戦争侵略戦争ではなく、太平洋戦争はフランクリン・ルーズベルト米国大統領の陰謀であという歴史観を土台にして、日本は集団的自衛権を容認すべきというもの。
 田母神論文歴史観に賛同するか否かは個人的の考えによるだろうが、集団的自衛権については2014年に安倍政権が行使容認を閣議決定したように、職業軍人である田母神氏の慧眼を現実が後追いする形となった。
 ある全国紙社会部記者は「豪放磊落な田母神氏にさまざまな団体が擦り寄り利用しようとしましたたが、その最右翼が幸福の科学でした」と語る。
 防衛大にも続々合格
 「田母神氏は2014年1月、猪瀬直樹東京都知事の辞任に伴い行われた東京都知事選に立候補し、約61万票を集めました。結果は落選しましたが、候補者16名中4位と大健闘した背景には、幸福の科学が組織票を投じたことが影響していると言われています。
 当時、幸福の科学は2009年に設立した『幸福実現党』で国政選挙に打って出ることを計画しており、その前哨戦となる都知事選で歴史観や安全保障観が一致する田母神氏を支援していたようです。田母神氏と幸福実現党大川きょう子氏が対談したこともあります」(前述の全国紙社会部記者)
 一方で、元自衛隊情報関係者は「自衛官幸福実現党にシンパシーを抱きやすく、幸福の科学は高校生を積極的に自衛隊に送り込もうとしている」と、幸福の科学への警戒を隠さない。
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 「2010年に開校した幸福の科学学園中学校・高等学校は、これまで防衛大学校防衛医科大学校に複数の合格者を出しています。合格者が実際に入校したかどうか分かりませんが、幸福の科学が全寮制で宗教教育を施した学生を自衛隊の幹部として送り込もうとしていることは事実でしょう。
 また、幸福実現党防衛省と陸・海・空幕僚監部が所在する市ヶ谷駐屯地などで定期的に街宣活動をしていますが、安全保障を重視し中国や北朝鮮を敵視する同党の主張は自衛官がシンパシーと抱きやすいものです。そのためか、自衛隊日米安保に反対する左翼のビラは絶対に受け取らない自衛官が、幸福実現党のビラを手にして読み入っている姿が見られます」(前出の元自衛隊情報関係者)
 「統一教会だけじゃない! 自衛隊に巣食った新興宗教とカルトの衝撃」でも書いたように、自衛隊新興宗教、カルトの戦いの歴史から見えてくるものは、信教の自由とカルトの峻別だろう。
 だが、日本にはフランスの「反セクト法」(2001年制定)のような、社会との軋轢を生む傾向のある団体を政府が指定、活動を監視し、法人を解散させるような法律は存在しない。カルトを背景とする事件や出来事が多発する日本は、信教の自由とのバランスを考慮しながらも、カルトを定義し、規制する時期に差し掛かっているのではないであろうか。」
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