👹6:─2─安倍晋三元首相暗殺。中国共産党の官製国民反日感情。~No.19No.20No.21 * 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 中国には表現の自由はなく、中国共産党の公式見解に逆らう発言は許されない。
 中国共産党の日本に対する基本方針は反日・敵日で、親日発言や日本の擁護・弁護は監視され時には弾圧され、愛国無罪として国民による反日発言は自由であった。
 それ故に、中国における日本に対する発言や世論調査の多くは中国共産党の監視・監督下で行われている悪意ある情報操作で、中国国民の生の声ではなく、信用するに値しない作り話である。
 中国とくに中国共産党は信用すると碌な事がない。
 それは、歴史が証明している。
 歴史を教訓とするという事は、中国共産党を疑ってかかり決して信用せず心を許してはならないという事である。
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 中国共産党・ロシア・韓国の殺害された安倍晋三元首相に対する哀悼発言は、しょせん「衣の下の鎧」である。
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 中華の朝鮮や中国には、死んだ敵の墓を暴き、遺体を引きずり出して棄損して辱め、魂の尊厳を踏みにじる文化が存在する。
 日本には、死者を辱める陰湿・陰険な文化は存在しない。
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 2022年7月11日11:30 MicrosoftNews 現代ビジネス 週刊現代「「祝逝去」「抗日英雄」安倍元首相銃撃事件に沸く中国ネット民の声 中国当局の「言論封殺」も
 奥窪 優木
 容疑者を「抗日英雄」と讃える声
 安倍晋三元首相の訃報から一夜が明けたばかりの7月9日、中国湖南省のとあるドリンクスタンドには、こう書かれた横断幕が掲げられた。
 「祝安倍逝去 一杯買ったら一杯無料」
 この横断幕の写真が中国のSNS「微博」にアップされると、約3時間で2万越えの「イイネ」がついた。
 安倍元首相の逝去を祝う横断幕© 現代ビジネス 安倍元首相の逝去を祝う横断幕
微博では、8日昼頃に事件の一報が伝えられるや否や「お祭り騒ぎ」となった。「安倍」が検索ワードランキング1位となり、書き込みの多くは事件を喜ぶかのようなものや、容疑者を「抗日英雄」として称える不謹慎なものが占めていた。
 容疑者が銃撃に使用した自作の水平2連式拳銃を模したモデルガンの広告(本物かミームの類なのかは不明)も、ネット上で拡散された。そんな中国ネット民たちの悪ノリは、安倍氏の死去が報じられても変わる様子はなかった。
 中国当局の言論封殺
 ただ、中国当局としても、安倍銃撃事件に際してヒートアップするネット世論を警戒しているようだ。中国に駐在する日系メディアの記者はこう話す。
 「今、中国政府が最も警戒しているのは、安倍元首相の銃撃事件に刺激を受けた民衆のあいだで、体制打倒の意識が高まることです。おりしも中国では、強権的なコロナ政策により、民衆のうっぷんが爆発寸前まで溜まっているタイミングにあります。
 7月9日には上海市内の病院での無差別刃障事件が起きましたが、それも民衆の不満が爆発した結果ともいえるでしょう。そうしたなか、政府は不満のガス抜きやその矛先を逸らす意味から、安倍氏に対するネット上の心無い投稿を今のところ放置したままにしていると見られます」
 その一方で、中国当局が封殺した話題もあるという。
 「痛惜の念に堪えない」
 安倍元首相の死去を受け、習主席は9日、岸田首相宛に弔電を送った。弔電には「中日関係の改善に努め有益な貢献をした」と安倍元首相の功績を称える一文も付され、単なる外交儀礼の範囲を超えて親善的なものだった。
 「親日」は許さない
 © 現代ビジネス 習近平主席の弔電についてのニュースは、コメント欄が閉鎖されている
 ところがネット上では、この国家主席による「安倍弔電」に関する言論が「封殺」されているのだ。国営の中国中央電視台新華社通信をはじめ、複数のメディアがネット上で習氏の「安倍弔電」について報じているが、いずれも記事に関するコメント欄は閉鎖されている。
 前出の日系メディア記者はこれについて、「安倍氏を目の敵にした書き込みが横行する中での習主席による友好的な弔電は、ネット上で議論の種になる可能性もあり、そこから不満の矛先が政府や党に向いてくる可能性もあるための措置では」と見ている。
 では、安倍受難に沸く中国世論で、空気を読まないとどうなるか。7月8日、中国大手メディア・澎湃新聞が生配信したニュース番組では、事件についてリポートしていた日本特派員の中国人女性が、「中日友好のために非常に大きな貢献を果たした」と安倍氏の功績を涙ながらに語る一幕があった。
 するとその直後から、中国のネット上ではこの女性に対し、「お前は歴史を学んだことがないのか?」「恥辱の歴史を心に刻め」「記者は個人の感情や考えを表明するべきではない」などといった批判が相次いだのだ。
 結果この女性は、「世論に混乱を招き申し訳ない」と謝罪に追い込まれた。
 また7月9日には、中国人女優の呂麗萍が微博上で安倍氏を追悼する投稿を行ったところ、批判が殺到。過去に米独立記念日を祝う発言をしていたことも蒸し返され、炎上した。
 一方、中国人のなかには安倍首相の死を悲しむ「良識派」もいるようだ。後半『「敵ながらあっぱれ」安倍元首相の死を悲しむ良識的中国人の「本音」』に続く…」
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 7月12日21:27 YAHOO!JAPANニュース COURRiER JAPAN「安倍元首相の死を公然と喜ぶ中国人ナショナリストに中国国内からも懸念の声が上がる
 クーリエ・ジャポン
 Photo by Kim Kyung-Hoon-Pool/Getty Images
 「外国人に批判されるとしても」
 安倍晋三元首相の暗殺について、香港紙「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト」が、中国のナショナリストたちの反応とそれに対する懸念を報じている。
 【画像】インドメディアも驚く「安倍元首相の死を喜ぶ中国市民の声」
 中国共産党機関紙「人民日報」の系列紙である「環球時報」の元編集長、胡錫進は、事件が起きた8日、中国のソーシャルメディア「ウェイボー」で安倍元首相を追悼するコメントを投稿した。
 「今このとき、日中間の政治的な複雑さは脇に置くべきだと思う……より多くの人々が私の行動を理解し、後に続くことを願っている」
 だが同紙によれば、この投稿は他の中国人ナショナリストの反感を買い、批判的なコメントが殺到した。彼らの多くは、安倍元首相を、自国の戦争犯罪を否定する日本の右翼の代表と見なし、その死を公然と喜んだのだ。
 あるコメンテーターは、日中戦争の引き金となった盧溝橋事件の日付を指して、「残念なのは、暗殺が前日の7月7日に起こらなかったことだ」と述べた。
 また、640万人以上のフォロワーを持ち、広東省から「インターネット大使」にも指名された孤烟暮蝉という政治ブロガーは、ソーシャルメディアに次のように投稿した。
 「申し訳ないが、私たち普通の中国人は安倍元首相に同情していない。中国に敵対した政治家が他の日本人に殺害されたのだから、それを嬉しく思うことは一般的な中国人の反応だ」
 中国共産党への支持と反米的な姿勢で知られる政治・社会評論家の司馬南は、このような行動が外国にどう見られるかを予想しつつも、人々にそれを気にしないよう促した。
 「安倍元首相が亡くなったことに対して喜びを表現すれば、外国人は私たちが冷酷で人道主義的な精神を欠いていると言うかもしれない……だが、やりたいことはなんでもやるべきだ」
 ナショナリストたちのこうした反応について、国内からは懸念する声が上がっている。ある政治学者は、匿名で同紙に次のように述べた。
 「特定の問題をめぐる西側への憎悪と人々の二極化は、中国に昔から存在していたものだ。しかし、安倍首相の死に対する敵対的なコメントは、中国のイメージを大きく傷つけた」「彼らの行為はとても不快だ。全世界が、この暗殺された政治家の死を悲しんでいる」
 清華大学の元政治学講師である呉強は、中国における反日感情の高まりが第二次安倍政権の時期と重なっていることを指摘しつつ、「中国当局は、国民の間でナショナリズム的感情が広がるのを望んでいない。日本、そして米国との関係を緩和したいという中国側の意図に影響する可能性があるからだ」と語る。
 「対外関係の円滑化は、特にウクライナ戦争が始まって以降、中国政府にとって重要事項となっている。しかし、安倍元首相の暗殺に対する過激なナショナリストの反応は、制御不能のようだ」
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 7月13日06:00 MicrosoftNews ダイヤモンド・オンライン「安倍氏の死去に中国ネット民の反応は2年前と一変、「心ない声」が増えた理由
 2022年3月にダイヤモンド編集部のインタビューに答える安倍晋三元首相 Photo by Yoko Akiyoshi© ダイヤモンド・オンライン 提供 2022年3月にダイヤモンド編集部のインタビューに答える安倍晋三元首相 Photo by Yoko Akiyoshi
 7月8日、安倍晋三元首相が銃撃され死去した。ショッキングなニュースは、日本とほぼ同時刻に隣国・中国でも報じられ、瞬く間に話題となった。中国人はこの事件に対して何を考え、どう反応していたのか。さまざまな意見をまとめた。(日中福祉プランニング代表 王 青)
 中国にとって“敏感”な時期に起こった
 安倍元首相銃撃事件
 7月8日の11時半過ぎ、筆者はジムでトレーニング中に、知人のマスコミ関係者から「安倍さんが銃で撃たれて心肺停止」という一報を受けた。驚く間もなく、今度は中国にいる友人たちからこのニュースのスクリーンショット写真付きで「これって本当!?」「なぜ銃?日本は銃を持ってはいけないんじゃないの?」といった質問が、ウィーチャット上で矢継ぎ早に送られてきた。
 スマホで日本のニュースサイトを確認しながら友人たちに返信したが、日本の速報とほぼ同時刻で中国でも報道されており、そのスピードに驚いた。中国の官製メディアの代表である人民日報や環球時報をはじめ各種メディアのオンライン版が一斉に、「日本の安倍元首相が血を流し倒れた」「安倍元首相が銃撃され生死不明」などのタイトルで記事を掲載。わずか30分後の正午ごろには、中国語版ツイッター「微博(ウェイボー)」の注目ランキングのトップ10のうち1~5位をこの話題が占め、1位のトピックへのアクセス数は1700万件以上にも上った。
 同時にSNSへの書き込みが殺到した。安倍元首相については、2年前の2020年8月に健康上の理由で首相辞任を表明したときにも、中国で大きな話題となっていた(2020年9月1日配信の記事『中国のSNSで「安倍首相の辞任」が驚くほど盛り上がり、好意的な理由』を参照)。
 ただ、首相辞任を表明したニュースの際は総じて好意的な意見が多かったのだが、今回、特に事件が発生した当日においては、「哀れな気持ちが全くしない」「今日は良い日だ!」といったネガティブなコメントが目立った。中には、目を覆いたくなるぐらい冷酷なコメントもあった。そして、そうした書き込みにたくさんの「いいね」が付いていたのだ。
 わずか2年間で、同じ安倍元首相に対して真逆ともいえる意見が多数表出したのは、一体なぜだろうか。中国のシンクタンクで日本専門の研究員として働く筆者の友人は、事件が起こった「時期」にも一因があるとみている。
 「事件の前日に当たる7月7日は、1937年に勃発した日中戦争の発端となった『盧溝橋事件』が起こった日だった。この日や、『満州事変』の9月18日などは、中国で日本への反発が大きくなる。戦争を経験したお年寄りだけでなく、若者においてもナショナリズムが高まっている敏感な時期である」(中国シンクタンクの研究員)
 確かに、筆者はかつて主催している日中介護分野の交流イベントの実施日について、中国側の共催先から、「日本との歴史上で敏感な日の前後は避けたほうが良い」と忠告されたことがあった。7月7日(盧溝橋事件)、8月15日(終戦日)、9月18日(満州事変・柳条湖事件が起きた日)、12月13日(南京事件)などだ。日中の交流行事さえ、気を付けなければならないぐらいだった。
 また、コロナ禍で人々に閉塞感があることに加え、国内のさまざまな事件についてはあまり発言できないことも影響しているようだ。「海外の出来事に対して一種の鬱憤(うっぷん)晴らしというか、政治を娯楽化している側面があると考えられる」と解説する。
 「加えて、安倍さんに関しては、これまで何回も靖国神社に参拝したこと、また昨年12月には、『台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある』と発言したことなどが、中国の人々の反発を招いていた」(同研究員)
 「心ない声」に中国国内からも批判
 事件きっかけに価値観の違いあらわに
 しかし、こうしたネガティブなコメントが主流かというと、そうとも限らない。「日本のSNSで見られる過激な発言と同じように、一部の人の意見ではないか」と研究員は指摘する。
 実は、安倍元首相が銃撃された事件の翌日、筆者がウィーチャットで「安倍さんのことでこれから原稿を書くつもりだ」とつぶやいたところ、思いがけず多くの人からメッセージが寄せられた。
 「ネット上で心のないコメントが多いことを一中国人として恥じる。われわれは一体どうしちゃったんだろう?」
 「人の死を笑い他者の尊厳に敬意を示さないなんて、決して全ての中国人ではないことをくれぐれも伝えてください」
 「政治的な見解が違っても構わないが、人間として慈悲の心を捨ててはいけない」――。
 多くのメッセージの中で、一人の教育者は、「われわれのこれまでの教育が失敗だったと思う。今回の過激な発言をした人の中には、若者が多かったようだ。国の未来を担う若者こそ、いつまでも過去にしがみ付き、憎しみ合うのではなく、普遍的価値観を身に付けるべきなのに。将来が憂鬱(ゆううつ)だ」と語った。
 さらに、今回の事件をきっかけに、自分が普段付き合っている友達との価値観の相違に気付いてしまったと嘆く友人もいた。「ひどいことを言う人は全てブロックした。実は現在、多くの中国人がこの作業を行っている」と話す。くしくも、今回の事件が中国人の交友関係の“メジャー(尺度)”になっているのだ。
 事件発生後の数日間、中国のSNSでは「隣有喪、舂不相;里有殯、不巷歌」(古代中国の法と規制を記述した、儒教の古典の一つ『礼記・曲礼上』より)(日本語訳:隣人に喪があれば、舂米(しょうまい)の際掛け声をしない。村に葬祭あれば道で歌わない)を借用し、人の不幸を喜んではいけない、同情心を持つべきだとの主張がたくさん拡散されている。
 安倍元首相のエピソードを交えて、その死を悼む声も散見された。
 例えば、2016年に開催されたG20杭州サミットの際、安倍元首相が宿泊したホテルの部屋に残したという1枚のはがきが当時話題になった。そこに、部屋を清掃したスタッフへ「感謝」と書かれていたからだ。中国では一般的に労働者を見下す傾向がある中、一国の首相がここまで気を使うことは中国の人々にとっては衝撃的な出来事で、今もなお強く印象に残っているようだ。
 また先日、ある日本に住む中国人が、東京都内で選挙演説中の安倍元首相とグータッチの写真や肩を並べて撮った笑顔の記念写真を中国のSNSで公開。「気さくな方だ!辞任した首相とはいえ、普通はあり得ないことだ」といったコメントが多数寄せられていた。
 政治的な立場を除いては、安倍元首相に対して「紳士的な振る舞い、国民に寄り添う姿勢、気さくな人柄」といった好印象を抱いている中国人は少なくなかった。
 VPNを通じて
 中国国内から多数の追悼メッセージ
 筆者の知人であり、日本で甘蘭牛肉ラーメンの普及に注力する中国人ユーチューバーの劉洋さんは、安倍元首相が死去した翌日に、中国語で「今晩、奈良の事件現場に献花へ行く予定だ。たくさんの友人からも献花を頼まれたが、持てないので、代わりにメッセージをお預かりする。皆さんのメッセージをプリントアウトして現場へ花と共に安倍さんに捧げる」とツイッターで発信した。
 すると、在日中国人のみならず、VPNを使って(注※中国ではツイッターは使えないため)、中国本土から合計600以上に上るメッセージが寄せられた。北京、上海、南京、蘇州、湖南省安徽省深セン瀋陽など中国の各地からだった。劉洋さんの許可を得て、いくつかのメッセージを紹介し、本文を終えたい。
 「尊敬する安倍先生、私は、あなたは美しい楽園に行ったのだと思う。そこは害のない場所だ。これからは誰のことにも気を使わなくていい、誰かを喜ばせ、屈辱に耐える必要もないのだ。本当にお疲れさまでした、安らかにお眠りください――大陸・一市民より」
 「安倍先生、あなたは優れた政治家だ。世界の平和のため、日中友好のためにご尽力されたことを全て感謝。歴史にあなたの名を銘記する。神様があなたのご家族、あなたの国をご加護するだろう――大陸・一人の高校生より」
 「『山川異域、風月同天』(山と川は違っても、同じ風が吹いて同じ月を見る。場所は違っても同じ自然や志でつながっているという意味)※、安倍先生、天国でゆっくりお休みください。あなたのことは決して忘れない――上海・一庶民より」
 注※2020年に新型コロナウイルスが流行し始めた頃、日本が中国に多くの支援物資を送った中で、段ボールに添えられたメッセージ。当時中国で大きく話題となり、人々に感動を与えた
 「草木無言、天地同悲(草木も言葉を失い、天地も悲しんでいる)。生還を祈っていましたが、無念です。ご冥福をお祈り申し上げます――蘭州・一青年より」」
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 7月13日18:16 YAHOO!JAPANニュース J-CASTニュース「中国ネット民は、なぜ安倍氏暗殺を喜ぶのか 環球時報が披露した「エクストリーム擁護」
 安倍晋三元首相が銃撃された現場には献花台が設けられた。中国のSNSでは罵詈(ばり)雑言が飛び交っている(写真:三田 崇博/アフロ)
 安倍晋三元首相が銃撃されて死去した事件をめぐり、中国政府は哀悼の談話を出す一方で、SNSでは事件を歓迎するかのような書き込みも相次ぐ。なぜこのようなことが起こるのか。
 中国共産党系の環球時報は7月10日、その背景を解説する論考を英語版のウェブサイトに掲載した。題して「安倍氏の死に対する中国人の反応は本物だ」。エリートや知識人が安倍氏の死去を悼んでいることを紹介する一方で、それ以外は「一般にあまり洗練されておらず、あえて愛憎を明示的に表現する」と指摘した。歴史認識をめぐる対立を背景に、罵詈(ばり)雑言を正当化するともとれる内容だ。
■「中国社会の複雑な反応」は「正常であり、現実的」
 論考は、中国人民大学重陽金融研究院の王文・執行院長によるもの。冒頭、今回の事件に対する「中国社会の複雑な反応」は「正常であり、現実的」だと主張する。具体的には、「多くのネット利用者が喜び、一部の世論エリートが外部勢力に利用されないよう注意を促し、一部の人々が安倍氏の政治的功績を肯定的に評価する」状況だ。
 習近平国家主席は弔電を送り、中国外務省もお悔やみの談話を出した。これは王氏によれば「中国の文化的礼儀作法と政治的合理性」を示したもので、安倍氏の死去に対する「公式な立場を反映」したものだ。
 問題は中国国民だ。論考では、安倍氏の死去を喜ぶネット上の声を、中国人の「無礼さ」や「冷酷さ」を表すエピソードとして伝えた外国メディアを「中国人に対する誤解と偏見だ」と批判する。その根拠のひとつが、「中国世論では、多くのエリートが安倍氏の政治的功績に肯定的なコメントを寄せている」ためだ。その上で、エリートは感情を超えて合理的な判断ができると主張する。
 「私見では、過剰な日本崇拝や親日感情に駆られたものではなく、合理的な根拠に基づいた意見であれば、中国社会でも理解され、受け入れられるのではないか。中国のエリートは、外国の要人の異常な死に対して、死亡したのが日本人であろうとなかろうと、感情を超えて、冷静に国際問題を分析し、総合的に評価する能力を持っている」
 SNSで拡散されたのが、儒教の経典「経書」のひとつ「礼記」(らいき)の一節「鄰有喪、舂不相。里有殯、不巷歌」(編注:「隣人に喪があるときは、米つきで歌を歌わない。村に葬儀があれば、道で歌わない」、他人の不幸を喜んではならない、の意)だ。エリートは、この一節を拡散してネット世論を批判したが、それも奏功しなかった。
 「一部の知識人はネット利用者を教育しようとこれを引用し、『安倍氏は亡くなったのだから、その死に対して悲しみを表現してはどうか』と、理性的に受け止めるように求めた。しかし、これはうまくいかないようだ。多くの中国人にとって、中国の古書に描かれた状況を日本に当てはめるべきではないのだ」
 「彼らは一般にあまり洗練されておらず、あえて愛憎を明示的に表現」
 その理由として第2次世界大戦や靖国神社参拝に対する安倍氏の立ち位置を挙げ、
 「日本の首相、特に安倍氏は長年、日本の戦争の歴史を反省すると言いながら、一方で靖国神社に敬意を示し、米国寄りの立場をとって台湾問題に干渉してきた。これは絶対に受け入れられないし、中国国民も許せない」
 などと主張。エリート以外の中国人の国民性にも触れた。
 「中国の人々は、実は自分たちの感情が外の世界に注目されることを恐れていない。彼らは一般にあまり洗練されておらず、あえて愛憎を明示的に表現する」
 その上で、
 「外国人が中国にひどい仕打ちをしたら、死後も中国人の寛容さは得られない」
 とも主張した。この論考は次の一節で締めくくられ、安倍氏の死去を喜ぶネット環境は 「中国社会の進歩」「文化的寛容さ」を反映したものだと結論づけている。
 「今日の中国は、もはやそれほどとらえどころのないものではない。ほとんどすべての感情を表現する手段があり、それは中国社会の進歩を象徴している。また、中国の世論環境では、違いを受け入れることができ、これは中国式の文化的寛容さとみなすことができる」
 こういった中国の「ネット世論」は、安倍氏を追悼する中国人にも向けられる。例えば、安倍氏に2回にわたって単独インタビューしたことがある香港・フェニックステレビのリー・ミャオ東京支局長が微博(ウェイボー、Weibo)に追悼の書き込みをした。この書き込みには大量のコメントがついたが、最も注目を集めたのは、発言が「勇気がある」というもの。安倍氏を追悼するのに「勇気」が必要な空気感を反映しているとも言える。
 こうした状況には、米国のエマニュエル駐日大使も反応した。7月12日のツイートで、安倍氏への追悼の声が世界中で広がっていることを「目を見張る思い」だとした上で、次のように指摘している。
 「残念ながら日本在住の中国人報道関係者の一部が、人としての思いやりを示したという理由で本国のネット民から批判されている。さらに悪いことに、彼らはこの暗殺を祝っている。中国はもっとましになれるはずだ」
 (J-CASTニュース編集部 工藤博司)」
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 7月19日 MicrosoftNews FNNプライムオンライン「中国で“山上容疑者フィギュア”販売 コスプレやイラストで“英雄視”も…反日だけじゃない背景とは
 © FNNプライムオンライン
 「不謹慎」…中国で山上容疑者のフィギュア販売
 半袖シャツに斜めがけのかばん。テープで巻かれた拳銃のようなものを手にして、太もものポケットが膨らんでいる様まで再現されています。
 【画像】中国で一時販売されたとみられる山上容疑者を模したフィギュア ほかイラストやコスプレも(全10枚)
 犯行当時の山上徹也容疑者を模したこのフィギュアは、事件3日後の7月11日、中国のインターネット上で販売されたといいます。
 さらに、この画像の説明文には…
 中国のSNSより:
 64分の1スケール 武器は今後更新 現場のSPを数人追加
 といった文章まで添えられ、日本円で約2600円の値がつけられていました。その後、銃を持った手を上げた、別バージョンのフィギュアも登場。
 この動きに中国国内からは…
 「本物にそっくり!」「亡くなった方に失礼だ」「不謹慎極まりない」などと、賛否の声が。
 そして、このフィギュアの存在がインターネットで拡散されると、日本からも批判が殺到。ついには…
 フィギュアを製作した会社:
 日本の事件再現シリーズは生産中止!
 ご迷惑をおかけしてどうかお許しください!
 国際的な問題になってしまい、悪影響を与えたこと深くお詫びを申し上げます
 と謝罪文を出し、この業者はフィギュアの生産中止を発表しました。
 しかし、中国における山上容疑者に関する話題はフィギュアだけではありません。
 イラストやコスプレも登場…背景に中国国内の政治への不満か
 SNS上では、まるでアニメの登場人物のように描かれた山上容疑者のイラストや、山上容疑者のコスプレ動画まで投稿されているのです。
 さらに中国の地元メディアによると、人民日報日本支局の記者が、自民党本部の献花台に花を供える画像と、哀悼の言葉をSNSに投稿したところ…
 「なぜ自主的に献花しているのか」「国営メディアの記者として正しい行為なのか」などといった批判の声が多く寄せられ、炎上する騒ぎとなりました。
 フィギュアにコスプレ…
 中国のネット上で起きた、こうした山上容疑者をもてはやす動きの背景にあるのは、単純な反日感情だけではないとジャーナリスト・福島香織さんは指摘します。
 ジャーナリスト 福島香織さん:
 今の中国の共産党支配に、なんとなく不満を持っている。でも、あんまり大きな声で言えないネットのユーザー達というのが、やはりいるんですね。貧しい人が巨大な力を持つ政治家をやっつけたっていうことに対する羨望というか、共感というか、すごいなと
 政治に対する不満があってもそれを自由に表現できない中国で、一部の若者達は自分の国に置き換えて、山上容疑者に憧れを抱いているというのです。
 我々日本人には到底受け入れがたい不謹慎な行為ですが、その背景には単なる反日感情にとどまらない、複雑な感情が渦巻いているようです。
 (めざまし8「#NewsTag」7月19日放送)」
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