💸13¦─2─金儲け優先の日本企業による対中国投資を見直す時期が来ている。〜No.71No.72No.73 

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。  
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・    
 自給自足能力がない日本は、海の向こう地球の反対側の資本主義市場原理主義で自由・民主主義体制のアメリカか、隣国の資本主義共産主義一党独裁体制の中国か、何れかに依存しないと生きていけない。
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 日本の親中国派・媚中派は、自分の金儲け・利益の為に、中国共産党が行っているジェノサイドから目を逸らしている。
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 人生100年時代。少子高齢化で人口激減が進む日本。
 納税者の若者が少なく、受給者の老人が多い日本。
 生産者・労働者・人材の不足、消費者の不足、供給と需要がなくなって低迷する日本経済。
 急速に老いて衰える日本。
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 日本は、食糧・物資・エネルギー(石油・天然ガス・ウラン)などを外国で購入し、金融・情報・通信などを外国に依存し、運輸・交通は外国の海と空を使用させて貰っている。
 つまり、日本列島には人が住んでいる以外に何もないのである。
 輸送機や輸送船で、食糧・物資・エネルギーを安全に安定的に安心して、海の外から日本に運ぶだけの軍事力は日本にはない。
 日本国民の多数派と護憲派や反自衛隊派は、日本国憲法の軍隊保持禁止を守るように政府に強く求めている。
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 反米派・反安保派・反米軍基地派は、アメリカ依存を止めて、中国共産党政府に協力すべきだと訴えている。
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 関連テーマ
 浅はかな中国投資には「レッドカード」だ!
 日本企業の対中国投資を見直す時期が来ている。直接的ではないにせよ、少数民族の弾圧といった所業に加担しかねず、新型コロナ禍を契機に他国は手控え始めているからだ。「14億人市場」を踏まえ、商機に目がくらんでいるのなら、こうした日本企業にはまさに「レッドカード」をもって退場宣告をすべきだろう。(写真は共同)
 民族弾圧助長する中国投資、日本の経営者はこれを直視しているか
 『田中秀臣』 2020/12/15
 田中秀臣上武大学ビジネス情報学部教授)
 下村治(1910~1989)は、日本の独自性と真の独立を願った気骨あるエコノミストだった。彼の最晩年の著作「日本は悪くない 悪いのはアメリカだ」(1987年)では、連合国軍総司令部(GHQ)の日本弱体化を目指した占領政策によって「日本人として主体的にモノを考えることができなくなった」と指摘している。
 下村は特に「経済問題に限っていえば、国民経済として経済をとらえる視点がない」と断じ、当時過熱していた日米貿易摩擦問題を例示して、日本は米国に防衛問題で守られているために「防衛は防衛、経済は経済だ」ときちんと割り切って発言できず、ずるずると交渉で言い負けてしまう、と鋭く指摘していた。
 簡単に言うと、下村が指摘したのは、戦後日本に定着したあいまいで、日和見主義で、強い権威に安易にすがってしまう心性であった。そして、この心性はGHQの占領政策の影響であり、占領が終わった後も日本人が自らその「弱体化」を引きずってきたと見なしていた。
 今も日本は、「アメリカの影」を意識的にも無意識にも引きずっている。最近では、非民主的で、政治的な自由を否定する中国の影響力が増しており、その軍事的圧力や経済的影響力に、かなり多くの日本人が「弱体化」を自ら選択している。「アメリカの影」にさらに「中国の影」が重なり、日本人の思考に生じる歪みの濃度が増している。
 現代の下村ともいうべきジャーナリストの田村秀男氏は、近著「景気回復こそが国守り 脱中国、消費税減税で日本再興」(ワニブックス)の中で、この「中国の影」について批判的に検証している。
 例えば、新型コロナウイルス危機で中国中心の世界的なサプライチェーン(供給網)が破綻し、各国ともに脱中国を見据えてサプライチェーンの再構築をしている点だ。日本政府も本年度第1次補正予算では、生産拠点を国内などに移転する民間企業を支援するとして総額2435億円を盛り込んだ。だが、肝心の日本の経営者らはどうだろうか?
 他の国が中国への投資を手控え、投資の回収を増加させているのに対し、日本の経営者らは逆に対中投資を増やし、投資の回収をせずにそのまま再投資を繰り返している。その傾向はコロナ後も堅調である。
 中国共産党の宣伝工作に利するサイトなどを見ると、日本の経営者たちはコロナ禍以降も経営戦略の基本方針を変えず、今後も投資を増やすだろうと述べている。完全に「従属化意識」を見透かされプロパガンダに利用されているのだ。
 日本の製造業が最先端の技術を利用した生産拠点を中国で展開することは、中国のお得意の「パクリ経済」にいたずらに寄与することになるだろう。トランプ政権の対中経済制裁は、この「パクリ経済」を経済と安全保障の両面から、自国民だけではく海外にも分かりやすく伝えた効果があった。
 やや長いが、重要なので田村氏の主張を引用しておく。

習近平政権はEVやAI、5Gなどの将来性のある分野の普及に向け、外資の投資を催促しています。いずれも軍事に転用されうる最先端技術をともなう分野です。加えてAIは、共産党政権が弾圧してきたウイグル人チベット人などの少数民族への監視体制を強化するための主力技術にもなります。
 日本企業が中国にビジネスチャンスを求めて、最新鋭技術を携えて対中投資をするのは、軍拡や人権侵害をともなう中国の全体主義路線を助長することにもつながります。
「景気回復こそが国守り 脱中国、消費税減税で日本再興」田村秀男}

 田村氏のこの主張には賛同する。中国との取引が、場合によれば反人権・軍拡への寄与という、まともな企業では採用することのない異常な路線への加担になることを日本の経営者はもっと自覚すべきだ。
 日本政府もまた、反民主的・反人権的な動きに、現状で加担している日本企業などを公表し、警告を与えるのはどうだろうか。そのような企業には「レッドカード」を突きつけるべきだ。コロナ危機ほどの出来事でも対中依存が日本の経営者に芽生えないのであれば、日本政府は補助金での脱中国の拡充とともに、日本企業のコンプライアンスの見直しをレッドカード的な手法で強制していくことが望ましい。
 米中貿易戦争の経験で言えば、日本政府がレッドカード的戦略を採用すると、中国側も同様の対応をしてくるだろう。そのために事前の準備も必要だ。
 まずは環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加に最近急速に色気を見せている中国に強くけん制をしておく必要がある。TPP参加には原則、すべての国の承認が必要だ。日本側は、TPPが「自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的価値を共有する国々」(安倍晋三前首相のTPP交渉参加時の演説)との自由貿易圏であることを基本理念としている。反人権・反自由主義国家に出番はないのは自明のことだ。
 日本はアジア諸国、米国、インド、オーストラリア、ニュージーランド、英国などの諸国と、経済と安全保障の分野で強固な協力関係を築き、あるいは同盟関係を結んで「中国の影」と対峙(たいじ)する必要がある。ここには米国が加わるが、それは下村が批判した「アメリカの影」を引きずるものであってはならない。自主的な経済と安全保障政策の構築が必要だ。米国はそのための手段でしかない。
 日本にとって、さらに必要なのは経済力の底上げだ。この点について、下村は「アメリカの影」を脱するために「忘れてはならない基本的な問題は、日本の一億二千万人の生活をどうするのか、よりよい就業の機会を与えるにはどうすべきか、という点」を重視すべきだとした。この見方は、今日の「中国の影」に対してもまったく同様だ。
 この点でも田村氏は下村と同じで、積極的なポリシーミックス(財政政策と金融政策の組み合わせ)の採用によって、政府は国債を発行して積極的な財政政策を行い、日本銀行は金融緩和政策を行うべきだとしている。田村氏のケインズ経済学的なポリシーミックス論は、日本の現状では正しい政策の在り方の一つだ。筆者のリフレ理論(正確にはニューケインジアン積極派)との違いは、最近、高橋洋一氏との共著「日本経済再起動」(かや書房)にも書いた。興味のある方は参照していただきたいが、問題はそんな理論的な差異ではない。
 田村氏は、「ありえない日本の財政破綻のリスクよりも、現実として起きている中国の膨張によるリスクのほうがよっぽど『次世代にツケを回してはいけない』大問題」だと断言している。この主張にも全面的に賛同する。そのためには日本経済を再起動させていかなくてはならない。
 だが、日本の財政当局は緊縮スタンスをとることで、中国の全体主義に間接的に寄与している。最近でも話題になった報道では「財務当局は『悔しさもいくつかあるが、めいっぱい闘った。給付金はほぼ排除できたし、雇用調整助成金も持続化給付金もGoToキャンペーンも、春にやったバラマキはすべて出口を描けた』と胸を張った」という、どうしようもないみみっちい官僚目線が伝えられている。
 第3次補正予算には多くのメディアが財政規律の観点で「過大」だと声をそろえる。日本経済の国内総生産(GDP)ギャップの拡大規模からいって、政府の「真水」の規模は不足こそあれ、「過大」などとは国民経済の目線では決して言うことができないはずだ。
 もちろん田村氏が指摘するように、財務官僚ばかり批判しても始まらないかもしれない。政治の意志の強さがやはり求められる。そのためには国民の支援も必要だ。しかし、マスコミの世論誘導の成果なのか、今の世論では新型コロナ感染症抑制と経済活動の再開が二者択一で、どちらかを選ばないといけないかのような見方をされている。その典型が「GoToキャンペーンたたき」だ。
 ここでも田村氏の警告が役立つ。「コロナを正しく恐れて、そして経済再生に力を入れよ」というのが、彼の最近の主張の核である。この言葉をわれわれは正しく理解しなくてはいけない。」
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