👹19:─1─安倍国葬は安倍政権の暗い部分を消し去るのが目的だった。~No.72No.73No.74 

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 安倍晋三元首相は、日本人に嫌われている。
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 2022年10月13日 YAHOO!JAPANニュース ニューズウィーク日本版「安倍元首相の国葬は感動的で成功──だからこそ危険な「歴史修正」だった
 <歴史に残るのは奇麗で元首相の良い部分を強調した映像となる。過半数が反対したことや安倍政権の暗い部分がどう残るか考えることが今後は重要だ>
 YUSUKE HARADAーNURPHOTO/GETTY IMAGES
 安倍晋三元首相の国葬は、直前にはあらゆる世論調査過半数が「反対」だった。にもかかわらず、閣議決定に基づいて9月27日に実施された。ラジオ・フランスの特派員として、私も取材のため日本武道館へ行った。開始時刻である午後2時の3時間前にマスコミ専用バスで向かったが、到着したときには、会場はまだ準備中だった。私はラジオのニュースのための録音や編集をしながら、次々と来場する参列者を見ていた。
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 一番初めに来たのは「地方団体」の人々。開始直前に外国からの参列者が来場した。プライベートな葬儀は7月12日に済んでいるので、ひつぎではなく遺骨が会場に運ばれた。外国人参列者の感想を聞くことができなかったので彼らがどう思ったかは分からないが、私は個人的に文化の違いもあって、遺骨を弔う葬儀には違和感を覚えた。
 安倍元首相の実績を紹介する動画、岸田文雄首相の弔辞や友人代表・菅義偉前首相の弔辞も特筆すべきところはなく、故人の「良い」面だけを語る映像と言葉だった。
 比較的短い時間で、予定どおり済んだので、外国人参列者からは日本らしくていいと評価されただろう。その点、岸田首相をはじめ、日本政府は「国葬をやってよかった」と思うはずだ。いわゆる「弔問外交」も彼らからすると成功した。
 でも、フランスのニコラ・サルコジ元大統領と岸田首相との会談は無意味だったと思う。サルコジに政治的役割は全くなく、エマニュエル・マクロン大統領との関係が良いから派遣されただけ。フランスで昨年、汚職などで複数の有罪判決を受けたサルコジはマスコミに会うことも避けた。
 冷静に考えれば、「国葬」ではなく「お別れ会」や「追悼式」だったら、国民もこれほど反対しなかった可能性が高い。国葬だったことで、危険な事例になったと私は思う。事前の反対運動は別にして、感動的なところもあって、「式」としては割と成功したからこそ危険だ。
 日本のテレビ局が放送した奇麗な映像は歴史に残る。式の様子は海外でも報道され、安倍元首相のイメージにマイナスにはならなかった。
 日本の国葬反対派の意見は、必ずしも海外で納得されたわけではない。例えば日本にいる一部の外国人記者は、多くの人が参加したデモが何度も行われたことを批判した。「あのような銃撃で亡くなった政治家をきちんと追悼すべき」といった考え方もある。いくらスキャンダルや疑惑があったとしても、安倍元首相は「日本にとって重要な役割を果たした政治家」という評価のほうが世界では残る。
 悪い部分をないものにするという目的
 亡くなった直後の海外の研究者や日本専門家の言葉を読むと、いかに安倍元首相が外交活動の面で高く評価され、良い印象を与えていたかが分かる。海外で自分の良いイメージをつくるのは彼の才能だった。
 自民党と岸田政権が決定した「国葬」の目的はその良い部分を強調し、悪い部分をないものにすることだった。もしその点で成功したなら、過半数が反対する国葬の実行を内閣だけで決めたという民主主義の失敗である上に、リアルタイムの「歴史の修正」と言っても過言ではない。
 50年後も今回の国葬の映像は残るが、反対運動をめぐっては何が残るのか。そう考えれば、これからは歴史や政治の専門家や、マスコミの役割が非常に重要だ。今こそ安倍元首相がやったことを改めて点検し、分析しないといけない。100%良くないわけでもないので、本人の実績を認めながら、安倍氏と安倍政権の暗い部分をしっかりと検証して報じるべきだ。
 そうした調査や取材が実現しないように自民党などが動くことも予想できる。容易な仕事でないのは確かだが、日本のためには必要なことだ。
 西村カリン
 KARYN NISHIMURA
 1970年フランス生まれ。パリ第8大学で学び、ラジオ局などを経て1997年に来日。AFP通信東京特派員となり、現在はフリージャーナリストとして活動。著書に『不便でも気にしないフランス人、便利なのに不安な日本人』など。」
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