⏱7:ー1ー日本国内における中国共産党の影響力と中国軍工作部隊。ステルス侵略。~No.18 

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 2022年2月24日 Wedge ONLINE INTELLIGENCE MIND「ロシアに匹敵か? 「恐れられる」中国の影響力工作
 インテリジェンス・マインド
 小谷 賢 (日本大学危機管理学部教授)
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 前回の本連載で説明したように、中国のインテリジェンス・コミュニティー共産党を中心とし、台湾を対象にして構築されたものであった。
 その後、文化大革命の収束をきっかけに、鄧小平の主導でコミュニティーの改革が始まり、1983年に政府組織として国家安全部が創設されると、インテリジェンスの中心は行政機関に移り、その対象も日米欧に拡大されていく。
 現在、中国のコミュニティーには党、政府、軍の3つの母体があり、それぞれが情報機関を有している。しかし、縦割りで運営されているため、互いの協力関係はほとんどない。
 共産党は、宣伝部、対外連絡部、台湾工作弁公室、統一戦線工作部(統戦部)といった組織を有している。宣伝部は対外プロパガンダ、対外連絡部は外国の共産主義勢力との連絡を担当し、台湾工作弁公室は台湾における工作活動を管轄する。さらに統戦部は諸外国において中国の思想を広め、華僑に対する工作を行っている。有名な孔子学院もこの工作の一部だ。
 不都合な情報は遮断
 中国を覆う監視網
 政府の組織としては国務院の国家安全部があり、ここが諸外国の対外情報機関に相当する。国内に5万人、国外に4万人の人員がいるとされ、規模だけで見れば世界で最も大きな情報機関ということになる。海外に派遣される場合は外交官やジャーナリスト、学者に扮しているとされており、日本国内にも留学生などの身分で数万人規模の協力者がいるとされる。
 安全部の任務は外国で情報を集めることだが、中国国内でも外国人に対する監視活動を行っており、この点で同じ国務院の公安部と縄張り争いが生じることもある。
 公安部の方は、国内の中国人による反体制運動を監視することが主務で、最近はサイバー空間の監視に力を入れている。同部は国内すべての情報をデジタル化して統制する「金盾計画」を発動し、その一部がAIとカメラによる監視を確立した「天網システム」やサイバー空間を検閲する「グレート・ファイアー・ウォール」だ。
 後者はサイバー空間を監視するだけではなく、当局にとって好ましくないサイトを遮断したり、ネットに投稿されたコンテンツを削除することも可能になっている。中国国内の端末では、「天安門事件」と検索してもヒットしないことはよく知られており、ウィキペディアやユーチューブも閲覧することができない。
 しかしシステムは完璧ではないようで、昨年11月、女子プロテニス選手の彭帥(ほうすい)氏が元副首相の張高麗(ちょうこうらい)との関係をSNSの「微博(ウェイボ)」に告発した際には、告発文が掲載されてから削除までに約20分を要しており、そのわずかな時間で情報が拡散された。これがシステム上の欠陥なのか、もしくは担当者が削除に躊躇したのかは明らかになっていない。
 世界を騒がせた中国の女子プロテニス選手・彭帥氏(右)の一件も、発端はSNS上での告発だった(左は国際オリンピック委員会IOC〉のバッハ会長) (IOC/AFP/AFLO)
 また、国務院は国家科学技術図書文献センターを有しており、同センターの傘下には国家科学図書館をはじめとする多くの図書館がある。これらは世界中の科学技術に関わる論文や著作を収集して、数千人の手で翻訳、分析をし、時には政治指導者に情報を上げることもあるという。
 これは公開情報に特化した活動だが、これほど熱心に公開された科学技術情報を収集している組織は世界的にも稀だ。それもあって『中国の産業スパイ網』(草思社)によると、中国のハイテク産業総生産に対する研究開発費の割合はわずか1.15%(米国16.41%、日本10.64%)だという。
 豪州スウィンバーン工科大学のジョン・フィッツジェラルド博士は、「中国は先のわからない研究やイノベーションを起こすような実験ではなく、国家の発展や国防に対して戦略的に投資しており、自分たちで発見・投資できないものは盗むのである。この戦略は中国に莫大な利益をもたらしている」と指摘する。
 世界を震撼させる
 軍の工作活動
 人民解放軍では総参謀部第2部が軍事情報を収集しており、こちらも海外に人員を送り込んでいる。2012年5月、外交官の身分に偽装し、日本の農林水産省の機密文書を不正に入手していた李春光(りしゅんこう)は、この第2部の所属であったとされる。
 また19年11月、豪州に亡命を申請した王立強(おうりつきょう)は、元々、安徽財経大学で油彩画を専攻する学生であったが、総参謀部にリクルートされ、香港で民主派学生の監視・洗脳役を担うことになる。さらにその後は、韓国のパスポートを携えて台湾に送り込まれることになっていたが、スパイの任務に嫌気がさして亡命したとされる。
 総参謀部第3部は技術偵察部と称され、通信傍受や電子技術による情報収集を担当している。最近は各国に対するサイバー攻撃やハッキングを行って情報を収集することに注力しており、第3部の第2局(61398部隊)が米国、第3局(61785部隊)が台湾、第4局(61419部隊)が日韓をターゲットとしており、日々のサイバー攻撃に余念がない。
 15年には米中間でお互いにサイバー攻撃をしない旨の合意がなされたにもかかわらず、ほぼすべての米国IT企業が中国のものと見られるサイバー攻撃を受け、その被害総額は6兆㌦にも及んだという。日本でもサイバー攻撃がある度に話題に上がる中国系ハッカー集団「Tick」の背後にはこの第3部が控えているとされ、過去、宇宙航空研究開発機構JAXA)や三菱電機など、多くの企業が被害を受けた。
 さらに人民解放軍は、17万人を超える戦略支援部隊を有しており、そのうちの約3万人がネットワークシステム部の人員として、サイバー分野におけるさまざまな活動を行っている。この部は「APT40」と呼ばれるサイバー攻撃集団と連携して、サイバー攻撃フェイクニュースの流布などを行っており、19年の豪州総選挙や20年の台湾総統選挙に介入したという。
 前者においては連邦議会に対するサイバー攻撃があり、後者においては「蔡英文・総統候補の博士号取得は嘘」とする偽情報が拡散されたのである。
 昨年9月、フランス国防省戦略研究所(IRSEM)は「中国の影響力工作──マキャベリの瞬間」と題した654頁にも及ぶ報告書を発表した。サイバー空間における中国の影響力工作がロシアに匹敵するようになり、マキャベリに倣って「愛されるよりも恐れられる方を選択している」と警鐘を鳴らした。」
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 2023年1月27日 産経新聞民共産「反撃能力」で共闘 乏しい安保の危機感
 永原 慎吾
 有料プラン記事
 参院本会議で質問する共産党小池晃副委員長=27日午後、参院本会議場(矢島康弘撮影)
 岸田文雄政権が掲げる防衛力強化が焦点となった衆参両院本会議の代表質問は27日、3日間の日程を終えた。論戦で露呈したのが中国や北朝鮮、ロシアの軍事的脅威に直面している日本の安全保障環境に対する立憲民主党共産党の危機感の乏しさだ。両党は日本維新の会との距離感の違いですきま風が指摘されるが、岸田首相が唱える「反撃能力(敵基地攻撃能力)」保有などについては歩調を合わせて反対の論陣を張った。
 「憲法9条のもとで絶対に許されない海外での武力行使そのものだ」
 同日の参院本会議の代表質問で、共産の小池晃書記局長は、反撃能力は専守防衛の範囲を逸脱するとの立場から首相を責め立てた。首相は「あくまでわが国の国民の命と平和な暮らしを守り抜くため、自衛の措置として行使するものだ」と重ねて理解を求めた。
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 1月28日12:01 YAHOO!JAPANニュース Wedge(ウェッジ)「なぜ日本の情報機関は世界に劣るのか 歴史から見る
 インテリジェンスという言葉に接する時、どんなイメージが浮かぶだろうか。スパイ映画やサスペンス小説での情報合戦を連想される向きも多いだろう。本書『日本インテリジェンス史―旧日本軍から公安、内調、NSCまで』(中公新書)によると、国家の安全保障に寄与して政策決定を支援する機能を持つのがインテリジェンスの本質である。こうした基礎概念の確認を含めて、日本のインテリジェンスを深く考える本である。戦後史の中で日本のインテリジェンスにおける議論がどのような道をたどってきたのかを丹念に記している。
 世界情勢とともに変わる日本のインテリジェンス
 本書を一読すると、日本のインテリジェンス・コミュニティの模索は、戦後すぐから始まっていることがわかる。旧軍出身者が連合国軍総司令部GHQ)参謀第二部(G2)に協力する形で米国に近づいていくが、真の動機は旧陸軍の復活だった。
 G2の支援を受けて、有末精三・元陸軍中将らが暗躍する様子が示される。著者はこう記す。
 有末らは表面上、G2に協力していたものの、その本心は日本軍の再建にあり、利用できるものは何でも利用する方針のようであった。そのためG2と競合関係にあったCIAは、有吉らの情報は不正確で役に立たず、組織も中国に浸透されていると警告を発していた。 その後、マッカーサーの退任や関係者の異動で米側の支援がなくなると、こうした動きも立ちゆかなくなる。一方でGHQは日本国内の共産主義活動に関心があり、G2が日本国内の共産主義活動の調査に並々ならぬ意欲を示していたことが本書に記される。そうした中で、吉田茂政権の下で公安調査庁ができる。
 当初の任務はソ連から引き揚げてくる日本人の調査で、京都の舞鶴に拠点を設け、調査官が聞き取り調査を行うというものであった。当時は少なからぬ日本人がソ連への協力を誓約させられて帰国してきたので、そのようなソ連側協力者の選別と、ソ連国内の状況、特に軍事や経済に関する情報を収集したようである。これが公安調査庁の活動の原点となった。 その後も吉田茂と盟友の緒方竹虎が日本のインテリジェンスに並々ならぬ関心を持ち、中央情報機構を作ろうと試みる。そこには世界的な動きがあった。著者はこう記す。
 当時の世界的な潮流は、東西冷戦を戦い抜くために、政治指導者に直結する独立した中央情報機関の設置にあった。
 米国では1947年に大統領傘下の組織として中央情報庁(CIA)が創設されている。同じ敗戦国のドイツでも、1946年には元独軍の情報将校ラインハルト・ゲーレン率いるゲーレン機関が設置されていた。そうなると、日本政府内にも独立した情報機関が構想されたのは自然の成り行きであろう。
 こうした時勢を受けて、49年春頃に設置されたのがZ機関で、日本国内で反共的な秘密工作を行うようになった。さらにZ機関の長だった米陸軍中佐のジャック・キャノンから米CIAのような政治指導者直属の情報機関の設置を薦められたこともあり、「日本版CIA」調査室が設置される。
 しかしこうした動きがありながら、当時のインテリジェンス・コミュニティ構想は他国並みには発展しなかった。なぜなら組織が各省出身者の「寄り合い所帯」であり、官庁間の争いが先鋭化していたためである。その後、「日本版CIA」調査室は内閣調査室(内調)となり、内閣のための情報組織という色彩が強くなる。
 浮き彫りになる根本的な問題
 そうした中で冷戦期は日本がサンフランシスコ講和会議で独立し、防衛庁自衛隊が発足して再軍備を果たすと、警察がインテリジェンスの中心になっていく。ソ連を始めとする共産圏の情報収集やソ連から帰国してくる引揚者の聞き取りなどを行い、他省庁との情報共有も行うようになる。しかし、秘密保護法制やスパイ防止法などは整備がなされないままで、旧ソ連のスパイが日本で情報戦を展開するなど、重要な情報が流出する結果を招いている。
 76年9月の旧ソ連の戦闘機「ミグ25」が北海道の函館空港に強行着陸し、パイロットのヴィクトル・ベレンコ中尉が米国に亡命する事件が起きる。一定の年代以上の人の中には「ベレンコ中尉亡命事件」として記憶している人も多いだろう。当初は地元の北海道警が対応を行い、本来すぐに対応すべき航空自衛隊が関与するのは後になってからである。著者はこう指摘する。
 ベレンコ事件は警察が国内事件として処理していた。日本における対外情報機関の空白と、軍事情報の領域を警察がカバーするという特殊性を際立たせるものになった。 その後、83年9月に起きた大韓航空機撃墜事件の際にも、日本側が通信傍受を行い、その内容を米国側に提供したにもかかわらず米国側が主導して発表し、しかもそれが発表のわずか1時間前に伝達されるという日本の立場をないがしろにされるような事例も起きている。これについて著者はこう分析する。
 冷戦期における日本のインテリジェンスの根本的な問題は、日米同盟の下で日本が独自の外交・安全保障政策をとる必要性がなかったことと、さらに構造的な問題として日本のインテリジェンス・コミュニティが米国の安全保障政策に組み込まれていたことである。冷戦期の日本のインテリジェンスは、米国の下請けとして機能してきたといえる。 さらにこうも指摘する。
 冷戦期の日本のインテリジェンス・コミュニティは、他国のように、恒常的に政治指導者の政治判断に有益な情報を提供できていなかった。また政治指導者の側もインテリジェンスにあまり期待していなかったのではないだろうか。その根本的な原因はやはり内調の規模や権限があまりにも限定されており、有益な情報活動が行えなかったことだろう。 
 必要性高まる情報機関へのリテラシー
 こうした経緯から、情報機関の重要性が認識された結果、その後平成、令和と時代を経る中で、政府はインテリジェンス・コミュニティの整備を行ってきた。そして第二次安倍晋三政権での特定秘密保護法や国際テロ情報収集ユニットの整備につながる。
 著者があとがきで記すように、日本のインテリジェンス・コミュニティの形成過程を歴史的に踏まえた書物はこれまでなかった中で、本書は詳細な調査や関係者への取材を重ねて丁寧にまとめられている。情報機関に関する日本国民のリテラシーを向上させてくれる貴重な力作であり、公務員や企業関係者も含めて必読の一冊である。
 池田 瞬
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 旧陸軍大将・今村均氏は、中国共産党が60年安保で荒れる日本の日教組日本共産党、反天皇反民族反日的日本人らに対して日本転覆のカギは「皇室と神社とより隔離」にあるとの指令を出した事を公表した。
 「中共の対日工作員である陳宇氏は、我が共産党員である日教組の幹部である赤津益三氏に対し、暗号電報により、6月1日『われわれは、この度の諸君の勇敢なる革新運動に敬意を表する。しかし貴国の革新は、民族をして、皇室と神社とより隔離せしめない限り、その実現は至難と思う』というような指令を打電した」(『修親』昭和41年1月号)。
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 1月28日16:59 産経新聞尖閣周辺に中国公船 3日連続
 尖閣諸島海上自衛隊哨戒機P3-Cから撮影=沖縄県石垣市鈴木健児撮影)
 尖閣諸島沖縄県石垣市)周辺の領海外側にある接続水域で28日、中国海警局の船3隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは3日連続。」
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 1月28日17:00 YAHOO!JAPANニュース 夕刊フジ「中国と足並み揃え?「安保強化」に反対する朝日新聞 穏やかではない「軍拡」「軍事植民地」の表現 「沖縄カード」で世論煽るか
 【突破する日本】
 昨年12月、国家安全保障戦略を含む「安保3文書」が閣議決定された。これを受けて、米ワシントンで今月11日(日本時間12日)、日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)が開催され、共同発表が行われた。
 これについて、朝日新聞は13日朝刊1面に「視点」という解説記事を掲載した。
 「今回の共同発表は、台湾有事を念頭に、自衛隊と米軍が新たな『矛』を手にし、南西諸島でミサイルの軍拡を推し進めることを意味する」
 「軍拡」とは穏やかではない。
 安保3文書について、中国外務省の汪文斌副報道局長が昨年12月16日、「中国の脅威を誇張し、自国の軍拡を口実とする試みは成功しない」と発言した内容と重なる。
 朝日新聞は1月13日付のコラム「天声人語」でも、「会合では、中国にそなえた南西諸島の防衛強化も表明された。政府は、驚くべきスピードで沖縄の自衛隊を増強させようとしており、本島から与那国島まで飛び石のようにミサイル部隊が置かれる計画だ。思えば沖縄は、60年代も対中国の核ミサイル基地に変貌させられた」と書き、以下のように続けた。
 「『しょせん、沖縄は日本にとって軍事植民地にほかならない』。地元の作家、大城立裕さんはかつて政府の横暴さを突いた。都合次第で切り捨て、国を守るためという理由で負担を強いる。何度、同じ道を歩むのだろうか」
 「軍事植民地」という表現も穏やかではない。
 彼らには「台湾有事」、すなわち中国による台湾への軍事侵攻の危険性という現実が目に見えないようだ。日本が勝手に中国を口実に「軍拡」し、沖縄に負担を強いろうとしていると理解しようとしている。
 沖縄を含む南西諸島は台湾と目と鼻の先にある。
 昨年8月に、ナンシー・ペロシ連邦議会下院議長(当時)が台湾を訪問した報復に、中国人民解放軍が台湾を包囲する軍事演習を行った。その際、中国軍は、沖縄県与那国島沖の日本の経済的排他水域(EEZ)に弾道ミサイル5発を撃ち込んだ。南西諸島を守るためにも、南西諸島の防衛強化が必要なのだ。何も「軍事植民地」にしようというのではない。
 しかし、「安保3文書」への反対運動を煽るのが不発に終わったことから、通常国会ではこの「沖縄カード」を持ち出して反対運動をたきつけようとしているのではないか。東京はもちろん、当の沖縄で大規模な反対運動が展開される可能性がある。
 朝日新聞など左派系の新聞は、戦後一貫して日本の安全保障強化に反対してきた。それはまた左派系の大衆運動と一体でもあった。
 実は、その同じ新聞が戦前戦中には戦意高揚や強硬論を煽って世論を動かし、政府を戦争へと押しやったのだ。
八木秀次(やぎ・ひでつぐ) 1962年、広島県生まれ。早稲田大学法学部卒業、同大学院政治学研究科博士後期課程研究指導認定退学。専攻は憲法学。第2回正論新風賞受賞。高崎経済大学教授などを経て現在、麗澤大学教授。山本七平賞選考委員など。安倍・菅内閣で首相諮問機関・教育再生実行会議の有識者委員を務めた。法務省・法制審議会民法(相続関係)部会委員、フジテレビジョン番組審議委員も歴任。著書に『憲法改正がなぜ必要か』(PHPパブリッシング)など多数。
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 1月28日17:00 YAHOO!JAPANニュース 夕刊フジ「中国「非公式警察署」東京・銀座と名古屋にも 米報告書が指摘 伊警察との合同パトロール成功が設置のきっかけか…「れっきとした侵略」石平氏
 米シンクタンクジェームズタウン財団」の報告書(写真)には、東京・銀座にも中国の「非公式警察署」の存在が記されていた
 【ステルス侵略】
 通常国会が、23日召集された。中国が軍事的覇権拡大を進めるなか、防衛力強化に向けた国家安全保障戦略など「安保3文書」の審議が最大の焦点となる。同時に、中国が日本国内に拠点をつくり、政財官界に浸透するだけでなく、在日中国人を監視・追跡する「非公式警察署」を設置していることも看過できない。産経新聞論説副委員長、佐々木類氏は、米保守系シンクタンクの報告書から、新たに、東京・銀座と名古屋にも「非公式警察署」の存在をつかんだ。岸田文雄政権は「目に見えぬ侵略」をいつまで放置するのか。
 【画像】中国共産党江蘇省委員会新聞と福岡県の「非公式警察署」が記された資料
 東京・銀座のど真ん中にある雑居ビル。秋葉原に続き、都内で判明した2カ所目の「非公式警察署」がそこにあった。名古屋市内では、繁華街・栄地区に位置する久屋大通り公園に面する雑居ビル内に存在した。
 これは、米首都ワシントンにある保守系シンクタンクジェームズタウン財団」が、2019年1月5日付電子版で公表した報告書で指摘していた。
 最初に判明した秋葉原の「非公式警察署」は、中国の人権問題を監視するスペインの人権NGO「セーフガード・ディフェンダーズ」が昨年9月の報告書で明らかにしたものだ。
 筆者は先週、夕刊フジ連載第3回で、22年5月15日付の中国共産党江蘇省委員会新聞(電子版)の公開情報をもとに、福岡県内にも「非公式警察署」が存在していることを報じた。
 さて、「ジェームズタウン財団」の報告書によると、世界各国で主権侵害の疑いが指摘されている「非公式警察署」の前身は、18年10月に南アフリカに設立された「警察協力センター」だという。「純粋な警察組織ではないが、中国共産党政権と深い関係にあるという点で、警察組織のようなものだ」と指摘する。
 報告書は、南アフリカの駐中国大使館と、警察協力センターの関係について、「両者とも、南アフリカにいる中国人の生命と財産を保護するための組織であると強調している」という。
 両者に共通するのは、中国共産党の海外情報機関「党中央統一戦線工作部(統戦部)」が関与している事実には触れず、習近平国家主席の掲げるスローガンを繰り返し発信するなど、「政治目的を持っていることが明らかな点」だという。警察協力センターは現在、統戦部の下部組織になっているようだ。
 そして、統戦部が、世界各国に「非公式警察署」を設置するきっかけになったのは、筆者の見立てでは、16年から始まったイタリア警察と中国警察による合同パトロールの成功体験にあるのではないかとみている。
 イタリア北部にはブランド品製作のため、中国人労働者が多数移住したが、労働環境への不満などから一部が暴動を起こすなど、問題となっていた。このため、ローマやミラノ、トリノなどで、10日間~3週間、中国とイタリアの警官4人ずつが一組となってパトロールしたのだ。
 発展途上国では、経済支援で駐在する中国人が、地元の暴漢に襲撃されて死傷するなどの被害が出たことを理由に、華僑支援組織の設立を相手国に認めさせ、事実上の警察活動を始めている。
 しかし、日本国内に複数の「非公式警察署」が存在している事実は、中国の浸透工作の深刻さを示すものだ。
■石平氏「非公式警察署もれっきとした侵略」
 中国事情に詳しい評論家の石平氏も「正直、驚いた。(中国共産党江蘇省委員会新聞などを見る限り)民主活動家や一般の中国人の監視や妨害活動など、やりたい放題だ。人民解放軍による日本上陸は歴然とした侵略だが、非公式警察署の存在もれっきとした侵略だ」と語る。
 林芳正外相は昨年11月29日の記者会見で、中国に対して、「仮に、わが国の主権を侵害するような活動が行われているということであれば、断じて認められない旨の申し入れを行っている」と述べ、関係省庁とも連携して対応する考えを示した。
 欧米各国が昨年中から、捜査や閉鎖要求に乗り出しているなか、岸田政権の動きは見えない。
 石氏は「最低限、『非公式警察署』を閉鎖させられないと、自国に対する主権侵害を容認したことになる」と対応の甘さを批判した。
 通常国会では、与野党が「非公式警察署」の問題を徹底的に議論して、岸田政権に「検討ではなく断固たる行動」を要求すべきである。
 ささき・るい 1964年、東京都生まれ。89年、産経新聞入社。警視庁で汚職事件などを担当後、政治部で首相官邸自民党など各キャップのほか、政治次長を歴任。この間、米バンダービルト大学で客員研究員。2010年にワシントン支局長、九州総局長を経て、現在、論説副委員長。沖縄・尖閣諸島への上陸や、2度の訪朝など現場主義を貫く。主な著書に『ステルス侵略』(ハート出版)=写真、『チャイニーズ・ジャパン』(同)、『日本復喝!』(同)など。
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 1月28日17:00 YAHOO!JAPANニュース 夕刊フジウイグル人弾圧の道具「監視カメラ」に複数の日本企業部品 官民ともに何の警戒感もなく 日本は中国製カメラ排除を
 会見する日本ウイグル協会のレテプ・アフメット副会長
 【有本香の以読制毒】
 ウイグル人弾圧の道具として悪名高い中国の監視カメラに、複数の日本企業の部品が使われていた―。
 【写真】新彊ウイグル自治区ウルムチに設置された監視カメラ
 日本ウイグル協会と国際人権団体が19日、国会内で記者会見して、衝撃の告発を行った。この告発に具体的に反応した国会議員がいないことが残念だが、概要は次のとおりである。
 中国・新疆ウイグル自治区では、ウイグル人を監視、〝取り締まる〟ための大規模システム「一体化統合作戦プラットフォーム(IJOP)」が運用されている。その監視カメラに複数の日本企業の部品が使われていることが、日本ウイグル協会の調査で判明したという。
 IJOPで使用されているカメラは、世界最大手の監視カメラメーカー「杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)」のもの。昨年5月、世界に公開された公安当局の内部資料「新疆公安ファイル」によれば、中国当局は同社機器の「顔認証」機能を活用して、収容対象者を識別している。
 日本ウイグル協会は、ファイルに掲載のものと同じ型番の製品を入手し、専門業者に調査を依頼した。
 その結果、セイコーエプソンロームなど日本企業7社のセンサーやメモリーなどが確認された。台湾や韓国のメーカーの部品も使用されており、中国企業が自社の技術力で作れない部品を、日本含む外国メーカーから調達しているとみられるという。
 日本ウイグル協会側は、当該日本企業に文書で問い合わせたが、確たる返答は得られていない。企業側としては、自社の製品が販売先でいかに使用されるかまで責任は持てないというのが本音だろう。
 過去、日用品レベルの日本製品が、中国や北朝鮮で軍事転用されてきた例は枚挙にいとまがなく、この点は悩ましいところである。
 ただし、特定された中国企業に対し、日本政府が「適切な対処」をすることは可能だ。
 現在、ハイクビジョンは、米国と英国の政府から取引禁止の措置を受けている。理由はまさに、人権侵害への関与や安全保障上のリスクである。
 米国では2018年、ドナルド・トランプ政権下で成立した「国防権限法」によって、同じ中国企業で、監視カメラの世界シェア2位の「浙江大華技術(ダーファ・テクノロジー)」、世界最大手の通信機器メーカー、「華為技術(ファーウェイ)」にも、この措置がとられている。
 とはいっても、政府調達の禁止後も、米フロリダ州の海軍基地やピーターソン空軍基地など、複数の米軍基地や政府施設で約3000台ものハイクビジョンやダーファの監視カメラが撤去されていなかったことが判明したりもした。
 しかし、米国はその後、これらメーカーの機器はもちろん、「TikTok(ティックトック)」などのアプリに至るまで「チャイナ排除」の方向に動いている。その同盟国であるわが国はどうかといえば、官民ともに何の警戒感もない。
 それどころか現在、前述の中国監視カメラメーカー大手2社は、日本でのシェア拡大に注力している。
 昨年5月に「経済安全保障推進法」が成立したものの、安全保障上の脅威となる可能性のある外国製品を、基幹インフラから排除する事前審査の制度設計が現時点では不透明なままだ。早急な追加の法整備が必要なことは言うまでもない。
 仮に、これに反対する党派、議員があれば、われわれ国民から、「人権弾圧派」のレッテルを進呈し、機器とともに日本から排除したいと考えるが、いかがか。
■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。
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 1月28日20:34 産経新聞「立憲・安住氏、防衛増税「今国会で撤回させたい」
 立憲民主党山形県連の会合で講演する安住淳国対委員長=28日、山形市(柏崎幸三撮影)
 立憲民主党安住淳国対委員長が28日、山形市で開かれた党山形県連の「2023新春旗開き」であいさつし、岸田文雄首相が主張する防衛費増額に伴う増税をめぐり、東日本大震災の復興特別所得税を転用する政府方針を批判した上で「今国会で撤回させないといけない」と強調した。
 また岸田首相の長男、翔太郎秘書官が首相の欧米歴訪に同行した際に公用車で観光や買い物をしたとの週刊誌報道について、30日からの衆院予算委員会で追及する考えを示した。
 安住氏は「観光やデパートに行ったのかについて、事実を確認したい。首相は身近なところから襟を正していかねばならない」と記者団に述べた。
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