🧙2:─1─日本の保守勢力は壊滅状態で新しい保守主義運動が始まった。~No.2No.3No.4 

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 自民党保守派の崩壊は、安倍晋三元総理が暗殺されてから始まり、安倍イズムは自称保守政治家に受け継がれていない。
 当然の事ながら、メディア業界や教育界にも本当の意味での保守は存在せず、日本国内には紛い物保守やエセ保守が蠢いている。
 野党には、保守は存在せず、革新はもちろんリベラルは保守ではない。
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 右翼・右派・ネットウハは、排他的差別的民族主義であっても保守主義ではない。
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 現代日本では、保守には幾つもの保守が存在する。
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 日本のSNSを中心とした誹謗中傷・罵詈雑言による排他的差別的な右傾化と、人と人の繋がりを大事にする新しい保守主義運動は無関係である。
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 2024年4月26日 YAHOO!JAPANニュース 現代ビジネス「日本の保守勢力が「壊滅状態」に陥るなか、「新しい保守主義」運動が始まった「納得の理由」
 衆院補選東京15区の様相
 衆院補選東京15区で日本保守党から立候補している新人のイスラム思想研究者、飯山陽(あかり)氏が健闘している。彼女の戦いは、東京15区のみならず「壊滅状態に陥っている日本の保守勢力が再生できるかどうか」を占う試金石になる。
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 日本保守党は、ベストセラー作家の百田尚樹氏とジャーナリストの有本香氏が中心になって、昨年9月に結成された政治集団だ。そこに、名古屋市長の河村たかし氏が率いる地域政党減税日本が合流した。今回の選挙戦は、国政への初挑戦だ。
 彼らはカネも組織も地盤もない。国会議員がまだ1人もいないので、国の政党助成金も支給されない。マスコミには泡沫候補扱いされ、世論調査でも、トップを走る立憲民主党の新人で元区議の酒井菜摘氏(共産党が支援)をはじめ、他候補に大きく引き離されていた。
 ところが、選挙戦が進むにつれて、ネット上で彼女の名前が連日、トレンド入りした。街頭演説にも多くの聴衆が集まったが、悪質な妨害を受けて、やむなく事前の告知をとりやめた。それでも、話を始めれば、多くの人が足を止め、耳を傾けている。最近の調査では、猛烈な勢いで支持を増やしているようだ。
 その理由は、なにか。
 私がコラムを連載している夕刊フジは、彼女の演説を「魂の辻立ち」と評したが、まさに建前を排して、本音で斬り込む弁舌が聴衆の心をつかんでいるのは、間違いない。ときには、激しい言葉も使うが、けっして扇動ではなく、問題を根本から考え抜いた末の「論理と常識」に基づいている。だから、説得力がある。
 壊滅状態にある日本の保守勢力
 それ以上に見逃せないのは、日本の保守勢力が壊滅状態にあるからだ。
 保守勢力の旗頭だった安倍晋三元首相は2年前、悲劇的な死を遂げた。その後、何人もの自民党政治家が「遺志を継ぐ」と述べたが、そうはならなかった。象徴的な例が、LGBT(性的少数者)理解増進法の成立である。多くの保守派議員が賛成票を投じ、安倍氏を支えてきた支持者には「裏切り」と映った。
 追い打ちをかけるように「政治とカネ」をめぐるスキャンダルでは、岸田文雄首相によって、複数の有力な安倍派議員たちが政権中枢から追放されてしまった。いま自民党政権は、親中派であり、かつリベラル勢力の代表格である岸田首相が完全に牛耳っている。
 こうした現状に、いわゆる「保守岩盤層」と呼ばれる自民党支持者たちは苛立ちと欲求不満を募らせた。そこに登場したのが、飯山氏だったのである。
 そもそも、百田氏らが新党を結成したのは、LGBT法案をめぐる自民党の対応に納得できなかったからだ。今回の東京15区補選で、自民党は当初、小池百合子都知事が率いる「ファーストの会」副代表で作家のLGBT法容認派、乙武洋匡氏の支援を検討していた。
 だが、乙武氏は憲法9条の改憲に反対している。そんな乙武氏を、憲法改正が党是である自民党が支援するのは本来、筋が通らない。地元の反対もあって結局、支援を見送ったが、この迷走も「自民党支持者に対する裏切り」だった。
 誰の目にも明らかになったこと
 自主投票となって、行き場を失った自民党支持者の多くは、飯山氏の支持に流れているのではないか。これも、飯山氏急伸の背景だ。
 飯山氏はイスラム思想研究者として、イスラエルをテロ攻撃したイスラム過激派、ハマスや黒幕のイランを擁護する同業者たち全員を敵に回して、論陣を張ってきた。彼らの多くは「弱者の味方」のフリをしている左翼である。
 ちなみに、日本の外務省も、そうした「イスラム左翼」に同調している。
 2月2日配信コラムで指摘したように、外務省が発行する雑誌「外交」の座談会で「ハマスをアクターに入れた復旧復興のあり方を考えるべきだ」とか「ハマス抜きの戦後は考えられない」といった専門家の発言を紹介しているのは、その具体的な例だ。
 さらに、飯山氏はロシアや中国に対して、口を開けば「国際ルールを守れ」と叫ぶことしか知らないような国際政治学者たちも鋭く批判してきた。「国際ルールを守れ」というのは、一見もっともらしい。それは「国連のような国際機関が世界の秩序を維持できる」という考え方を前提にしている。
 しかし、現実を見れば、国連の無力、無能ぶりは、いまや誰の目にも明らかになってしまった。
 ウクライナを侵略しているロシア、それを応援する中国が安全保障理事会常任理事国になっていて、自国の利益に反する決議案に拒否権を行使しているからだ。つまり「国際ルールを守れ」という主張は、もはや何の実効力もない空文句にすぎない。
 こうした現実から離れた理想を唱える勢力がリベラリストであり、いまや主流派となった岸田首相率いる自民党や、大多数の日本の国際政治学者たちが、それに該当する。左翼やリベラリズムだけでは、とても日本の国と国民を守れない。まず自分の国が強くなければ、無法者が襲ってくるのを止められないからだ。
 言い換えれば「自分の国をまず強く豊かにし、そのうえで同志国と連携して、ロシアや中国、イラン、北朝鮮のような独裁専制主義勢力を抑止しよう」と考えるのが「新しい保守主義」である。
 日本で左翼やリベラリズムが勢いづくなか、突然、政治の世界に舞い降りた飯山氏は、多くの人々にとって「新しい保守主義を体現する女神」のように映っている。「日本にあかりの灯を」という声がネットにあふれているのが、その証拠だ。安倍氏暗殺以来、暗い気持ちになっていた人々は、彼女に希望を託している。
 新しい保守主義運動
 新しい保守主義の潮流は、日本だけでもない。
 米国のドナルド・トランプ前大統領が唱える「米国第1主義(MAGA)」は、その1例であり、米国には「国家保守主義(National Conservatism)」と呼ばれる運動もある。彼らは「国家の独立」や「帝国主義グローバリズムの拒絶」「(国連のような)超国家機関への権力移転への反対」などを掲げている(詳しくは、月刊「Hanada」2024年5月号、および6月号の拙論参照)。
 欧米に遅れて運動が始まった日本は、安倍氏の暗殺で挫折した保守主義が、岸田政権による徹底的な安倍派パージで、逆に「形を変えて息を吹き返しつつある」と言ってもいい。
 この新しい保守主義運動がこの先、勢いを失っていくことはない。
 なぜなら、中国やロシアのような独裁専制主義勢力による戦争と軍事力による威嚇が、勢いを増すことさえあっても、弱まることはないからだ。左翼や国連に期待するリベラリズムが頼りにならない以上、悪の勢力に対抗して、日本を守るには、国を強く豊かにする以外に道はないのだ。
 実際、飯山氏への支持は東京15区にとどまっていない。ネットの反響が、それを証明している。勝敗に関係なく、運動が続くのは確実だが、初戦の15区で勝利すれば、勢いは一挙に全国に広がるだろう。
 長谷川 幸洋(ジャーナリスト)
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