💢94:─1─何故、「日本は戦ってでも侵略から国を守らなければならない」と言ってはいけないのか。~No.384No.385 

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 それが、第九条平和憲法の正体。
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 2023年3月15日 YAHOO!JAPANニュース ニッポン放送「日本は「戦ってでも侵略から国を守らなければならない」と言ってはいけないのか
 ジャーナリストの佐々木俊尚が3月15日、ニッポン放送飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。国際社会における中国の存在と今後の日本の安全保障の在り方について解説した。
 国際社会の秩序を西側諸国から自分たちの方へ引き戻したい中国 ~軍事力・経済力だけで世界をまとめるのは難しい
 ※画像はイメージです
 飯田)中国の習近平国家主席は先日、イランとサウジアラビアの仲立ちをしました。
 佐々木)中国にとっては大きな成果だったと思います。中国は「グローバル安全保障イニシアティブ(GSI)」のような、新しい安全保障の枠組みを中国主導でつくろうとしていて、「国際社会の秩序を西側諸国から自分たちの方へ引き戻したい」という目論見があるようです。
 飯田)中国に。
 佐々木)しかし、そうは言いながらも強権的なので、アフリカや東南アジアでも警戒されている。経済力だけでいろいろな国を引きつけていますが、アメリカのようなソフトパワーを持っているかと言うと、現状では持っていません。
 飯田)アメリカのようなソフトパワーは持っていない。
 佐々木)軍事力・経済力だけで世界をまとめるのは難しいのではないでしょうか。民主主義ではない強権国家が世界の中心になるのは、現状ではあり得ないと思います。
 ロシアに寄れば寄るほど孤立する ~中国はどこでバランスを取るつもりなのか
 飯田)最近の例だと、フィリピンが前政権までは是々非々と言いつつ、中国にも寄っていく部分がありましたが、マルコス政権になってから離反しているという話があります。
 佐々木)そうですね。保守政権に戻ったからなのですが、韓国でさえも最近、日米寄りになってきています。全体的に見ると、ロシアに寄っていけばいくほど、他の国から孤立していく。だから「中国はどこでバランスを取るつもりなのか」というところだと思います。
 3つの核保有国に囲まれる日本 ~昭和のころには予想もしなかった状況に
 飯田)ウクライナで起こっている「力による現状変更」を許すわけにはいかない。それは東アジアにおいても言えることです。
 佐々木)いまやロシア、北朝鮮、中国という3つの核保有国に周りを囲まれていて、しかも、どの国も侵略戦争を起こしかねない状況になっているのは、昭和のころには誰も予想していなかったことです。日中平和友好条約ができて、パンダ外交をやっていた時代から考えると信じられない状況になってきている。
 飯田)そうですよね。
 佐々木)この認識をどうやって変えていくかが、いま安全保障の専門家の方々に託されている重要な課題であり、世論も変わっています。
戦後、あらゆる局面での議論は「侵略する側になるな」というものだった ~侵略されることを想定したことがなかった
 佐々木)一方で報道を見ていると、古臭い20世紀型の意見、冷戦下で核の傘にいた時代の安全保障議論しかしていない記者がたくさんいて、やはり「メディアは変わらないのだな」と思います。
 飯田)顕著な例としては、「日本が侵略する(側になるかも知れない)。それを止めるためにアメリカに巻き込まれるな!」というような意見があります。
 佐々木)岸田政権になって安全保障の枠組みが大きく変わったことに対しても、「日本を戦争ができる国にするのか」と言う人がいますが、戦後一貫して平和教育も含め、あらゆる局面での議論はすべて「侵略する側になるな」という議論であって、侵略される側の想定をしたことは1度もないのです。
 日本が占領されたのはアメリカ軍による1度だけ
 佐々木)日本は歴史的に見ると、他国に占領されたのはアメリカ軍による1回だけです。1回だけ占領した米国が実にリベラルだったので、今回のロシアのように虐殺もしなければ、酷いこともしなかったため、占領に対する危機感が非常に薄い。むしろ「占領されることで平和で民主的な国になるのではないか」と思っている人までいそうな感じもします。
 飯田)「それで戦争が止まるなら」というような。
 「戦ってでも侵略から国を守らなければならない」ということを言ってはいけない空気が未だにある日本 ~戦後80年近く続いた「平和ボケ」の影響か
 佐々木)そういう発想があるから、ウクライナが侵略されて領土を奪われている状況でも、「早く停戦しろ」と言うようなマインドになってしまうのだと思います。
 飯田)ウクライナに対して。
 佐々木)「戦ってでも侵略から国を守らなければならない」と言ってはいけないような空気が未だにあるのです。そういうことを言うと「ネトウヨだ」などと言われてしまう。でも、世界的に見て侵略者から国を守ることは、右翼でも何でもなく、当たり前の常識です。「リベラルでも何でも関係ない」という認識が、なぜ日本で通用しないのかが不思議です。これこそが戦後80年近く続いた「平和ボケ」なのかなと思います。
 「武装しなければ中立でいられる」という時代ではない
 飯田)「反戦平和」と言うと、とにかく武器を捨てるという印象ですが、武器を捨てて丸裸になったら攻められ放題になります。
 佐々木)思い出すと昭和の時代も「非武装中立」を唱える人がたくさんいて、「武装しなければ中立でいられる」という考え方がある。あのときも憲法9条があるから……。
 飯田)「世界中から信用されているのだ」と。
 佐々木)そう言っていたのだけれど、いまの現実を見ると、そんなことはあるわけがない。アメリカの抑止の傘のなかにいたから平和でいられただけなのに、現実を直視せず、夢を見ているような感じで過ごしたのが、この戦後七十数年だったのかなという感じがします。
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