🕍16:─1─多様性の共生社会を目指すメディアが報じない「世界的難民対策の闇」。~No.30No.31No.32 

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 日本の政府と財界は、少子高齢化の人口激減による低賃金労働者確保と人口回復策として、日本人による出生率の向上より即席的効果のある外国人移民(主に中国人移民)を受け入れる事を決めた。
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 2024年8月22日12:05 YAHOO!JAPANニュース 現代ビジネス「知ってはいけない、世界の《残酷な常識》メディアが報じない「難民対策」の闇…なぜ日本ばかりが批判されるのか「専門家が解説」
 日本政府の難民政策は基本的に受け入れ拒否だ。内外の人権派の人々からは批判される政策だが、欧米のナショナリストのなかには「日本モデル」としてこの難民政策を見習え、という声も上がっているというのだが……。
 周りを海に囲まれている日本と違って、国土が陸続きのEUの国々では難民の国境越えは比較的容易だ。そんなEU内で難民を平等に分配しようという声があがっているがなかなかうまくいっていない。
 なかでもポーランドハンガリーは、明確な信念を持って難民の受け入れを拒否している。そして今、世界の各地で紛争が起こっており、難民問題はEUだけの問題ではなくなっている。
 <知ってはいけない、世界の《残酷な常識》日本メディアは報じないドイツの闇…脱原発で《巨大なお金》が動く意外なカラクリ>にひきつづきドイツ在住のベストセラー作家・川口マーン惠美氏と青山学院大学教授・福井義高氏が、世界的な課題である「難民問題」ついて語り合う。
 ※本記事は、『優しい日本人が気づかない 残酷な世界の本音―移民・難民で苦しむ欧州から、宇露戦争、ハマス奇襲まで』より一部を抜粋編集したものです。
 「絶対に難民を入れない」という東欧諸国の覚悟
 福井義高(以下福井):日本では、政府が難民申請をほとんど認めず、基本的に難民を押し返しています。東ヨーロッパもそうですね。そのため、非人道的であるとして、海外からのみならず、我が国のいわゆる人権派からも批判されています。
 多くの日本人にとっては意外かもしれませんが、欧米のナショナリストからは、欧米諸国と違い日本政府は日本人のための日本を守ろうとしているとして、その「排他性」を評価されています。
 川口マーン惠美(以下川口):AfD(ドイツのための選択肢)は、日本が難民受け入れを制限しているからといって“日本モデル”を見習うべきだと言っています。私は買い被りじゃないかと思うのですが(笑)。
 日本がドイツほどひどくならないのは、海のおかげです。飛行場を厳重に監視すれば、不法入国はほとんど見つけられる。それに比べて、陸の国境ではこうはいきません。
 その点、ポーランドハンガリーは、明確な信念を持って、難民の受け入れを拒否しています。「ポーランド国民は祖国を、現在、フランスの多くの街で見られるような風景にするつもりはない」(欧州議会ポーランド人議員の言葉)。
 彼らは、ウクライナなど文化的に親和性のある国からの移民・難民は受け入れても、中東からの文化的に異質な難民は受け入れない方針を貫いています。どちらもEUの国境に位置するので、塀を作ったり、軍を貼り付けたりと、あらゆる手段でEU国境を防衛しています。
 特に去年は、ベラルーシからポーランドへの難民の侵入が大問題になりました。
 ベラルーシポーランドの国境は約400km。多くの場所では2国を分ける自然の障害物もなく、森や草地が茫々と続くのですから、当初、ポーランドは防ぎようがなかった。これは、どうも、ベラルーシが中東難民を空路で呼び込み、彼らをバスなどでポーランド国境まで輸送してEUに押し込んでいたと言われています。
 アレクサンドル・ルカシェンコ大統領がそれを黙認、あるいは支援した理由は、アメリカやEUによって制裁をかけられていることに対しての復讐らしい。いずれにせよ彼は、一国を弱体化させる一番簡単な方法は、難民を大量に送り込むことだと心得ているのでしょう。
 ポーランドは大慌てで塀の建設に取り掛かり、ドゥダ大統領は9月2日、国境地域に緊急事態宣言を発令。さらに1万のポーランド兵士を国境地帯に投入し、ドローンなども利用しつつ、たとえ子供連れでも追い返すという徹底した防衛を行ったようです。ここには、報道陣やNGOさえ入れませんでした。
 こんなポーランドハンガリーが、ギリシャやイタリアに入ってきた難民を手分けして引き取れというEUの案に断固反対するのは、当然でしょう。そのため、連帯の意志が欠如するとして非難されても、彼らはそれに屈するほどヤワではありません。
 福井:ドゥダ大統領はリアリストであり、ウクライナを溺れる人に譬え、「救助者を巻き添えにしかねない」と発言するなど、その率直な物言いには好感が持てます。今の日本の政府・与党重鎮で堂々とこんなことを言えるのは、麻生太郎さんくらいかな(笑)。
 本音では難民を受け入れたくないEU諸国
 川口:ただ、難民受け入れは人道であるとか、EUにいる難民をEU内で平等に分配しようとか、模範的なことを言っていた国々も、本当にその約束を実行しているかというと、そうでもない。
 ベラルーシ政府はというと、気温が零下にもなる森の中で身動きが取れなくなった難民の姿を報じては、ポーランドの非人道性をアピールしましたが、いつも「人道」ばかり強調しているEU欧州委員会では、ドイツ人のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長も、ポーランドに難民を受け入れよとは言わなかった。ポーランド国境に穴が開けば、難民はドイツに向かって行進してきますから。
 結局、EUの多くの国は、ポーランドが「非人道」と言われつつも国境を防衛してくれていることに感謝しているのです。難民問題は、EUの偽善をどんどん暴いていくようです。
 EUのダブリン協定によれば、加盟国は本来なら侵入者を一時庇護し、難民申請のチャンスを与えるのが決まりですが、ポーランドはそれをせず、国境防衛の塀を築き、しかもその費用の補助をEUに請求した。
 フォン・デア・ライエン委員長は断固拒否したのですが、まず、欧州理事会(EU加盟国の首脳の集まり)のシャルル・ミシェル議長(ベルギー)が造反。これを皮切りに、EUの内務大臣たちも後に続きました。
 アフリカのモロッコの北岸にあるスペインの飛地セウタには、30年も前から巨大なフェンスがありますが、これはEUがお金を出したものです。高さ10mを超すこのフェンスには、レイザー(剃刀)ワイヤーが仕込んであり、現在は外されているものの、あまりにも残酷で評判が悪かった。
 その東側のメリリャもやはりスペインの飛地で、巨大なフェンスで住民を守っています。
 ところが、ハンガリーのオルバン首相が2015年にセルビアとの国境に塀を造ったときも、また、トランプ米大統領がメキシコ国境に塀を築くと言ったときも、非人道的であるとして口をきわめて非難したのがEUです。
 だから、今さら自分たちの塀を認めるのは気が引けたらしく、現在、これを「物理的障害物」と呼んでいます。呼称を変えるというのは彼らの得意技ですが、呆れますね。
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 …つづく<知ってはいけない、世界の《残酷な常識》「脱原発社会」のウラで、日本メディアが報じない「環境NGO」のヤバすぎる実態>でも専門家による日本人が知らない世界の本音を明かします。
 川口 マーン 惠美、福井 義高
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